🦴【症例紹介】犬の橈尺骨骨折
今回ご紹介するのは、ソファから飛び降りたあと、前足を着かなくなった小型犬の症例です。
診察の結果、*左前足の橈尺骨骨折（とうしゃっこつこっせつ）*と診断され、プレート固定による整復手術を実施しました。
📷 Before / After：レントゲン画像比較
🔍 左：術前レントゲン
橈骨と尺骨が、手首に近い部分で完全に折れています。
🔧 右：術後レントゲン
プレートとスクリューで骨を正しい位置に整復・固定しました。
🧠 橈尺骨骨折とは？
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犬の前足にある*橈骨（体重支持）と尺骨（補助）*の2本の骨が骨折するケガです
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特に*手首に近い部分（遠位端）で折れることが多く、「遠位橈尺骨骨折」*と呼ばれます
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小型犬（トイプードル・チワワ・ポメラニアンなど）に多く見られます
📌 抱っこ中の落下やソファからのジャンプでも骨折することがあります。
👀 主な症状
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足を浮かせたまま歩かない
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足の角度が不自然／ぶらぶらしている
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腫れ・痛み・鳴くなどの反応
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抱っこや足を触られるのを嫌がる
📌 骨折は外から見てもわかりにくい場合もあり、レントゲン検査が重要です。
🩺 治療方法：プレート固定手術
手術では、折れた骨を正しい位置に戻し、プレートとスクリューで安定的に固定します。
【手術のメリット】
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骨の癒合が早く、強固にくっつく
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将来的な変形や関節トラブルを防げる
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安静期間が短縮でき、回復がスムーズ
📌 小型犬では、ギプスだけでは不安定なことが多いため、手術が推奨されます。
🛌 術後の経過とケア
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ケージでの安静（約4週間）
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こまめな再診・レントゲンで経過チェック
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傷口管理と内服の継続
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状態に応じてプレートの除去を行うこともあります
📌 「元気そう＝完治」ではありません。 骨が完全に癒合するまで、医師の指示に従った管理が必要です。
✅ まとめ
橈尺骨骨折は、小型犬で非常に多い整形外科疾患のひとつです。
「足をかばっている」「痛がる」「ジャンプに失敗した」などの変化があれば、すぐにレントゲン検査をおすすめします。
今回のように、早期の手術と適切な術後管理により、しっかりと歩けるようになります。
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