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舌の腫瘍

🐶「最近よだれが多い、食べづらそう…?」

舌の腫瘍(ぜつのしゅよう)について

こんにちは、ガレン動物病院です。

「口を開けると、舌の先が赤く腫れている」
「ごはんを食べにくそうにしている」
「最近よだれが増えて、口臭も気になる」

そんな症状の裏に、舌の腫瘍が隠れていることがあります。


👅 舌にできる腫瘍とは?

舌にできる腫瘍には、良性・悪性のものがありますが、
特に高齢の犬猫では「悪性黒色腫」や「扁平上皮癌」など、進行の早い悪性腫瘍が多いのが特徴です。

📌 舌は食事・水分補給・体温調整などに欠かせない部位。
そのため、腫瘍ができると食事のトラブルや痛み、出血が出やすくなります。


🐶🐱 どんな子に多い?

  • 中高齢(7歳以上)の犬猫

  • **猫では扁平上皮癌、犬では悪性黒色腫(メラノーマ)**が多く報告されています

  • 猫は口の中を見せるのが苦手なため、発見が遅れやすい傾向があります


📌 よくある症状

  • 舌の一部が腫れている・変色している(黒・赤)

  • ごはんを口に入れるけど途中でやめる/ポロッと落とす

  • よだれが多い(血が混じることも)

  • 舌に痛みがあり、触られるのを嫌がる

  • 口臭が強くなる

  • 舌を出したままになっている

  • 頬を掻く、口元をこする仕草が増える

📌 “口内炎”と思っていたら実は腫瘍だったというケースもあります。


🩺 診断と検査

  • 視診・触診:腫瘍の大きさ、位置、出血の有無を確認

  • 細胞診または生検(組織検査):良性か悪性かを判断するために必須

  • レントゲン/CT検査:骨や周囲組織への浸潤、転移の有無を確認


💊 治療方法

✅ 外科手術

  • 腫瘍が舌の一部に限局している場合、手術による部分切除が第一選択です

  • 犬猫は舌の一部を切除しても、食事や飲水にすぐ慣れるケースが多く、術後の生活の質(QOL)は維持しやすいです

✅ 放射線治療・抗がん剤

  • 完全切除が難しい部位や進行例では、放射線治療や抗がん剤を併用することもあります

  • 扁平上皮癌やメラノーマなどは再発・転移しやすいため、継続的な経過観察と治療が重要です


🕰 予後(生存期間)

腫瘍の種類 備考
良性腫瘍 完全切除で再発リスクは低い
扁平上皮癌(猫に多い) 早期発見と手術で延命可能。進行例では予後不良も多い
メラノーマ(犬) 進行が早く肺などへの転移リスクが高い。切除+抗がん剤で延命

💬 まとめ

「ちょっと食べづらそう」「よだれが多い」――そんなささいな異変が、
実は舌の腫瘍の初期サインということもあります。

早期発見できれば、治療や切除で“食べる喜び”を守ることができます。

違和感があれば、どうぞお早めにご相談ください。


 

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