子宮腫瘍(しきゅうしゅよう)について
こんにちは、ガレン動物病院です。
「陰部から変な分泌物が出ている」
「なんとなく元気がない、よく寝ている」
「お腹がポッコリしてきた気がする」
そんな症状がある場合、**高齢の未避妊の女の子(メス)**では、子宮腫瘍の可能性があります。
🧬 子宮腫瘍とは?
子宮に発生する腫瘍で、多くは腺癌・平滑筋腫・子宮内膜癌などの悪性腫瘍です。
ただし、良性のポリープや筋腫もあり、診断には画像検査や組織検査が必要です。
📌 犬・猫では比較的まれですが、高齢の未避妊メスで確認されることがあります。
🐶🐱 どんな子に多い?
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未避妊の中高齢メス(7歳以上)
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犬でやや多く見られますが、猫にも発生します
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避妊手術をしていれば基本的に予防可能
📌 よくある症状
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陰部からのおりもの(血液・膿・粘液など)
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お腹が張ってきた・重そうにしている
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食欲の低下、元気がない
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嘔吐、発熱、貧血
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排尿・排便のしにくさ(腫瘍が大きくなって周囲を圧迫)
📌 子宮蓄膿症や膀胱炎と間違われることもあるため、要注意です。
🩺 診断と検査
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超音波検査(エコー):子宮の腫大や腫瘍性病変を確認
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レントゲン検査:腹腔内の異常や腫瘍の拡がりを評価
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血液検査:炎症反応・貧血・腎機能への影響の確認
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病理検査(摘出後):腫瘍の種類や悪性度の確定診断
💊 治療方法
✅ 外科手術(子宮・卵巣摘出)
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子宮腫瘍は、外科的に子宮と卵巣を摘出することで治療・症状の改善が可能です
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腫瘍が周囲臓器へ浸潤している場合や、すでに転移している場合は追加の治療が必要になることもあります
✅ 補助的治療(必要に応じて)
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抗がん剤:悪性腫瘍で再発や転移の可能性がある場合
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抗生物質・点滴:術前・術後の感染管理や全身状態の安定のために使用
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疼痛管理・栄養管理など、QOLを保つためのケアも大切です
🕰 予後(経過)
腫瘍のタイプ | 特徴と予後 |
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良性(筋腫・ポリープ) | 完全摘出で完治可能・予後良好 |
悪性腺癌・内膜癌 | 転移の有無により予後が分かれる(早期なら延命可能) |
進行性・転移あり | 全身治療が必要。緩和ケア中心となることも |
💬 まとめ
子宮腫瘍はまれな病気ですが、見逃されると命に関わる可能性がある疾患です。
特に未避妊の女の子(メス)で、「おりもの」や「お腹の異常」が見られたら、
子宮の病気のサインかもしれません。
📌 定期的な健康診断や、違和感を感じたらすぐに受診することが大切です。
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