🐾「なんとなく元気がない、痩せてきた…」
腎臓腫瘍(じんぞうしゅよう)について
こんにちは、ガレン動物病院です。
「最近、体重が減ってきた」
「水をよく飲むようになった気がする」
「エコー検査で腎臓に“かたまり”があると言われた」
そんなときに考えられる病気のひとつが、**腎臓腫瘍(じんぞうしゅよう)**です。
🧬 腎臓腫瘍とは?
腎臓に発生する腫瘍で、以下のように分類されます:
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原発性腫瘍(腎臓自体に発生)
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転移性腫瘍(他の部位のがんが腎臓に転移)
犬・猫ではまれな腫瘍ですが、進行が早く、気づいた時にはかなり大きくなっていることもあります。
🐶🐱 どんな子に多い?
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中高齢(7歳以上)の犬猫に多く見られます
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過去に他の腫瘍を患っていた子は転移の可能性も
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若齢の猫では「腎リンパ腫」に注意(FeLV陽性の場合に多い)
📌 よくある症状
腎臓は左右に2つあるため、片方に腫瘍があってもすぐに症状が出ないことがあります。
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元気・食欲の低下
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体重減少
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水をたくさん飲む、多尿
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嘔吐、下痢
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お腹のしこり(触れることも)
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血尿(まれに)
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貧血や発熱など全身症状を伴う場合も
📌 定期健診で偶然見つかるケースが少なくありません。
🩺 診断と検査
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超音波検査(エコー):腫瘤の位置や大きさを確認
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X線・CT検査:転移の有無や他臓器との位置関係をチェック
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血液検査:腎機能(BUN・Cre)、貧血、炎症反応など
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尿検査:血尿・蛋白尿・尿比重などの変化
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細胞診・組織検査:確定診断のために腫瘍の種類を調べることも
💊 治療法
✅ 外科手術(腎摘出術)
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片方の腎臓に限局している場合は腎臓ごと摘出
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残っているもう片方の腎臓が機能していれば、生活に支障なく過ごせる可能性あり
✅ 抗がん剤治療
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腎リンパ腫や転移性腫瘍の場合は、抗がん剤を併用
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猫の腎リンパ腫はFeLV感染と関連が強く、進行が早い傾向あり
✅ 緩和ケア
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手術や抗がん剤が難しい場合は、食事管理・吐き気止め・腎保護剤などでQOLを維持
🕰 予後(生存期間の目安)
腫瘍の種類 | 予後 |
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腎細胞癌(犬) | 切除できれば半年〜1年以上の生存も期待できる |
腎リンパ腫(猫) | 抗がん剤治療で数ヶ月〜1年の延命が可能 |
転移性腫瘍 | 原発腫瘍の進行度によるが、厳しい経過となることが多い |
💬 まとめ
腎臓腫瘍は、「なんとなく元気がない」だけでは見逃されやすい病気です。
ですが、超音波検査や血液検査で比較的早期に発見できることも多く、
早期に対応できれば命を守れる可能性も十分あります。
「水をよく飲む」「体重が落ちてきた」など、気になる症状がある場合は、ぜひご相談ください。
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