🫁【「呼吸音が変」「声がかすれる」それ、咽頭の異常かもしれません】
咽頭麻痺・咽頭虚脱について
こんにちは、ガレン動物病院です。 今回は、犬に見られる呼吸器疾患のひとつ、咽頭麻痺・咽頭虚脱についてご紹介します。
🫁 咽頭ってどこ?どんな役割?
咽頭(いんとう)は、鼻と口の奥にある空気の通り道で、呼吸と食事を切り替える“交通整理役”のような働きをしています。
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通常は呼吸時に咽頭が開き、空気がスムーズに気管へ流れる
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嚥下時には閉じて、食べ物が気道に入らないようにする
📌 咽頭麻痺や虚脱があると、呼吸時に咽頭がうまく開かず、空気の流れが制限されて呼吸が苦しくなります。
🐶 どんな犬に多いの?
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中〜大型犬(特にラブラドール、ゴールデン、ハスキーなど)
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7歳以上の中高齢犬で多く発症
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短頭種(パグ、フレブル)でもまれに起こります
📌 主な症状
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ハアハアという呼吸音が大きくなる(努力性呼吸)
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声がかすれてくる/吠え声が変わる
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息を吸うときに「ゼーゼー」「ガーガー」音がする
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運動後や暑い日に失神することがある
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食後に咳き込む、誤嚥性肺炎を併発することも
📌 進行すると呼吸困難になり、熱中症や命に関わるリスクも。
🩺 診断と検査
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視診・聴診で呼吸音の確認
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鎮静下での喉頭観察検査(咽頭の開閉が正常かを確認)
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胸部レントゲン:肺や心臓の状態もチェック
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血液検査:全身状態の評価、麻酔の安全性確認
💊 治療方法
✅ 軽度〜中等度
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体重管理(肥満は症状を悪化させます)
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興奮を避ける、涼しい環境を保つ
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酸素吸入・抗炎症薬・気管支拡張薬などの内科治療
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甲状腺機能低下が原因であれば、ホルモン補充療法も有効
✅ 重度・進行例
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外科手術(喉頭側方固定術/タイバック手術)を検討
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術後は誤嚥に注意しながら食事・生活管理を行います
🕰 予後とケア
状況 | 予後 |
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軽度・内科管理のみ | 呼吸の改善が期待でき、日常生活可能 |
手術成功後 | 多くの犬が呼吸状態の改善、活動性回復 |
放置・無治療 | 熱中症・呼吸停止などのリスク増大 |
🏠 ご家庭での注意点
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散歩は涼しい時間帯に短めに
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首輪ではなくハーネス使用(喉への負担軽減)
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急な暑さや興奮を避け、静かな生活環境を整える
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呼吸が速い/音が大きいときは早めの受診を
💬 まとめ
咽頭麻痺・虚脱は、年齢のせいでは済まされない呼吸器の病気です。 でも、早期に気づいてあげれば、治療で呼吸が楽になり、生活の質が大きく改善します。
「最近呼吸音が大きい」「声が変わった」そんな変化に気づいたら、まずはご相談ください。
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ガレン動物病院では、呼吸器の異常にも丁寧に対応しています。 ワンちゃんの「呼吸の変化」に気づいたら、お気軽にご相談ください。