🐱尿路閉塞について
〜発症から来院、診断、処置の流れ〜
今回の症例では、強い排尿困難が見られ、診察の結果 尿路閉塞 と診断されました。
写真は柔らかいカテーテルが尿道に留置されている様子です。
尿路閉塞は 命の危険がある緊急疾患 で、特にオス猫に多い病気です⚠️
早期の来院が何より大切です。
🕒 発症時に見られるサイン
・何度もトイレに行くのに出ていない
・排尿姿勢のままうずくまる
・少量しか出ない
・トイレで鳴く、苦しそう
・お腹を触ると嫌がる
・嘔吐、ぐったりする(重症)
これらは 非常に危険なサイン です。
特にオス猫は尿道が細く詰まりやすいため、急速に悪化します。
🏥 来院時の状態
来院した時には膀胱がパンパンに張っていることが多く、
強い痛みや脱水、低体温などが見られるケースもあります。
尿が排出できない時間が長くなると
・腎臓がダメージを受ける
・体内のカリウム濃度が急上昇
→ 心停止を起こす危険性
があるため、すぐに処置へ移ります。
🔬 検査内容
・身体検査(膀胱の張り具合、痛み)
・血液検査(腎臓の数値、カリウムの上昇の確認)
・レントゲン検査(結石・閉塞の部位を確認)
・超音波検査(結晶・炎症の有無)
閉塞の原因としては
結石、結晶、粘液栓、炎症性の栓子、腫瘍など
さまざまなものがあります。
🛠 緊急処置の流れ
① 鎮静 or 麻酔下でカテーテル挿入
細い尿道カテーテルを尿道へゆっくり入れ、閉塞を解除します。(上の写真の状態です)
② 膀胱洗浄
カテーテルから生理食塩水を注入し、結晶や血栓を洗い流します。
③ 点滴治療
尿毒症の改善、脱水補正のため持続点滴を行います。
④ カテーテルを留置
再閉塞のリスクが高い子では
数日間の尿カテーテル留置 が必要になります。
🧪 閉塞の原因について
多い原因👇
・ストルバイト結石
・シュウ酸カルシウム結石
・結晶の詰まり
・粘液栓
・尿道の狭窄
・膀胱炎の悪化
猫ではストレス・水分不足・肥満も大きく影響します。
🏠 退院後の生活管理
尿路閉塞は 再発しやすい病気 です。
退院後のケアがとても重要です👇
✔ 食事療法
結晶を溶かしたり、できにくくする療法食へ変更。
✔ 水分摂取を増やす工夫
ウェットフード、複数の水飲み場、循環する水飲み器など。
✔ ストレス対策
猫にとって快適な環境づくり(トイレの清潔、数の確保など)。
✔ 定期検査
尿検査・超音波・血液検査を定期的に行い、再発を予防。
🧡 飼い主さんへ
尿路閉塞は、
「少し様子を見よう」では危険な病気 です。
・何度もトイレに行く
・おしっこが出ない
・苦しそう、鳴く
こういった症状があれば、すぐにご相談ください。
早期治療が、命を救う最大のポイントになります🐾
獣医外科認定医(JAHA)/獣医腫瘍科認定医在籍
整形外科・腫瘍科・歯科・皮膚科などの専門診療にも対応しています。
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