FIP治療 GS製剤で腹水が改善した症例
🐱 猫伝染性腹膜炎(FIP)について
GS製剤による治療と腹水の経過
今回の症例は、猫伝染性腹膜炎(FIP)が疑われ、腹水の貯留が確認された猫ちゃんです。
FIPはこれまで予後が非常に厳しい疾患とされてきましたが、近年では治療の選択肢が広がり、適切な管理により改善が期待できるケースも増えてきています。
本記事では、FIPの概要と、GS製剤を用いた治療による腹水の変化について解説いたします。
📸 エコー画像の所見
エコー検査では、腹腔内に黒く見える領域が確認されます。(画像左)
👉 赤線で囲ってある黒い部分が腹水です
正常な状態では腹腔内にこのような液体は認められないため、
腹水の存在は重要な異常所見となります。
FIPでは炎症により血管から液体成分が漏れ出し、腹腔内に貯留します。
🦠 FIPとは?
FIP(猫伝染性腹膜炎)は、猫コロナウイルスが体内で変異することで発症する病気です。
体内で強い炎症反応を引き起こし
・腹水や胸水の貯留
・全身状態の悪化
・免疫異常
などが見られます。
🐾 よく見られる症状
FIPでは以下のような症状が見られることがあります。
・食欲低下
・元気消失
・発熱
・体重減少
・腹部膨満(腹水)
特に腹水がたまるタイプでは、お腹が張ってくることが特徴です。
🩺 診断について
FIPの診断は一つの検査だけで確定できるものではなく、
複数の情報を総合して判断します。
・血液検査(蛋白分画、A/G比など)
・エコー検査
・腹水検査
・臨床症状
などを組み合わせて診断を行います。
💊 治療について
今回の症例では
👉 GS製剤(抗ウイルス薬)
を使用して治療を開始しました。
この薬剤はウイルスの増殖を抑える作用があり、
FIPの治療において重要な役割を果たします。
📉 治療経過と腹水の変化
治療開始後、経過観察を行ったところ
👉 腹水の減少が確認されました(画像右)
エコー検査で腹水が消失し、
治療効果が得られていることが分かります。
このように
👉 画像検査による経過評価
は、治療の効果判定において非常に重要です。
🌱 FIP治療のポイント
FIPの治療において重要なのは
・早期診断
・早期の治療開始
・継続的な投薬
・定期的な検査
です。
特に治療開始のタイミングが早いほど、
改善の可能性が高くなると考えられています。
⚠️ 注意点
FIPは治療により改善が期待できるようになってきていますが、
すべての症例で同じ経過をたどるわけではありません。
・治療反応の個体差
・再発の可能性
・合併症
なども考慮しながら、慎重に管理していく必要があります。
🌱 まとめ
今回の症例では
👉 腹水の貯留がエコーで確認され
👉 GS製剤による治療で腹水の減少が認められました
FIPは以前に比べ治療の可能性が広がっている病気ですが、
依然として早期発見と適切な治療が非常に重要です。
🌱 早めの受診をおすすめします
「元気がない」「食欲が落ちている」
「お腹が張っている」
このような症状が見られる場合は、早めの受診をおすすめいたします。
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