猫の後ろ足が動きにくい…「血栓塞栓症」とは?
今回ご紹介するのは、猫の心臓病に関連して発生した「血栓塞栓症(けっせんそくせんしょう)」の症例です。
血栓塞栓症は、猫の心筋症でみられることがある重篤な合併症の一つです。
突然発症することが多く、緊急治療が必要になります⚠️
血栓塞栓症とは?
血栓塞栓症とは、心臓内で形成された血栓(血の塊)が血流に乗って移動し、血管を詰まらせてしまう病気です。
猫では特に、
🫀 肥大型心筋症
などの心疾患に伴って発生することがあります。
最も多いのは、後ろ足へ向かう血管(大動脈分岐部)が詰まるケースです。
どんな症状が出るの?⚠️
血栓塞栓症では突然、
・後ろ足が動かない
・立てない
・激しく痛がる
・呼吸が荒い
・足先が冷たい
などの症状が現れます。
飼い主さまからは、
「急に歩けなくなった」
「突然後ろ足を引きずり始めた」
という形で来院されることが多い病気です。
今回の症例について🔍
今回の猫ちゃんも、突然の歩行異常と食欲低下で来院されました。
超音波検査では、血流の異常が確認されました。
1枚目(治療前)
血栓によって血管が狭窄し、血流が著しく低下している状態です。部分的な閉塞がみられます。
2枚目(治療後)
血栓溶解剤を使用した治療後の画像です。
血流が改善し、血管内を流れる血液量が増加していることが確認できました✨
今回行った治療💊
今回の症例では、
✔ 血栓溶解剤
✔ 抗血栓治療
✔ 循環管理
を実施しました。
血栓塞栓症は発症後の時間経過が重要であり、早期治療が予後を左右することがあります。
猫の心臓病では定期検査が重要です🫀
血栓塞栓症は、心筋症の猫ちゃんで突然発症することがあります。
しかし、
・心雑音がない
・普段は元気
というケースも少なくありません。
そのため、
🫀 心エコー検査
🫀 レントゲン検査
🫀 血圧測定
などによる定期的な評価が重要になります。
現在は良好に経過しています✨
今回の症例では、血栓溶解剤による治療後に血流改善が確認されました。
現在も経過観察を継続しながら管理を行っています🐱
猫の突然の歩行異常は緊急疾患の可能性があります🏥
・急に歩けなくなった
・後ろ足が動かない
・呼吸が苦しそう
このような症状は、血栓塞栓症を含む緊急疾患の可能性があります。
できるだけ早い受診をおすすめします⚠️
🏥 専門診療にも対応しています
獣医外科認定医(JAHA)
獣医総合臨床医(JAHA)
獣医腫瘍科認定医在籍
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