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犬の右心房破裂|心嚢水貯留と心タンポナーデの症例


犬の「右心房破裂」とは?🐶🫀

今回ご紹介するのは、「右心房破裂」の症例です。

右心房破裂は、犬の循環器疾患の中でも命に関わる緊急疾患の一つです。

発症すると短時間で状態が悪化することもあり、迅速な診断と治療が必要になります。


右心房破裂とは?🫀

心臓は、

・右心房
・右心室
・左心房
・左心室

の4つの部屋で構成されています。

右心房破裂とは、その名の通り右心房の壁が破れ、心臓の周囲へ出血してしまう状態です。

出血した血液は心臓を包む「心膜」の中にたまり、心嚢水(しんのうすい)として蓄積します。


心タンポナーデとは?⚠️

心膜内に血液が大量にたまると、心臓そのものが圧迫されてしまいます。

すると、

🩸 心臓が十分に広がれない

🫀 血液を取り込めない

🩸 全身へ血液を送り出せない

という状態になります。

この状態を「心タンポナーデ」と呼びます。

進行するとショック状態となり、命に関わることがあります。


今回の心エコー画像について🔍

Before(治療前)

青丸部分が心嚢水です。

本来はほとんど存在しないはずの液体が、心臓の周囲に大量に貯留しています。

黄色丸部分の心臓は、周囲から圧迫されている状態です。

右心房破裂による出血によって、心臓が十分に動けなくなっていました。


After(治療後)

治療後の画像では、心嚢水が大幅に減少しています。

心臓への圧迫が解除され、心臓がしっかり拡張できるようになりました✨


今回行った治療💉

今回の症例では、

🩺 心嚢穿刺(しんのうせんし)

を実施しました。

心嚢穿刺とは、心膜内にたまった血液を抜く処置です。


「止血する」のではなく「循環を助ける」治療⚠️

右心房破裂では、破裂部位が自然に閉鎖されることがあります。

そのため今回の症例では、

🫀 心嚢水を除去し

🫀 心臓の圧迫を解除し

🫀 全身の循環を維持しながら

🩹 破裂部位が自然に塞がるのを待つ

という治療方針を選択しました。


どんな症状が出るの?👀

右心房破裂では、

・突然元気がなくなる
・呼吸が速い
・食欲低下
・散歩を嫌がる
・失神
・突然倒れる

などの症状がみられます。

症状が急激に進行することもあります。


現在の経過✨

今回の症例では、循環管理と心嚢穿刺によって状態は改善しました。

心エコー検査でも心嚢水の減少が確認され、現在は良好に経過しています🐶

ただし再出血の可能性もあるため、引き続き慎重な経過観察を行っています。


急な虚脱や呼吸異常は緊急疾患の可能性があります🏥

・急に元気がなくなった
・呼吸が苦しそう
・突然倒れた

そんな症状が見られた場合は、心疾患を含む緊急疾患の可能性があります。

早期診断・早期治療が命を守ることにつながります。

気になる症状があれば、お早めにご相談ください🐶


🏥 専門診療にも対応しています
獣医外科認定医(JAHA)
獣医総合臨床医(JAHA)
獣医腫瘍科認定医在籍
整形外科・腫瘍科・歯科・皮膚科などの専門診療にも対応しています。


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