🧪【急にふらつく、倒れる…それ“低血糖発作”かもしれません】
インスリノーマ(膵島細胞腫)について
こんにちは、ガレン動物病院です。 今回は、**低血糖を引き起こす膵臓の腫瘍「インスリノーマ」**についてご紹介します。
🩺 インスリノーマってどんな病気?
インスリノーマは、膵臓にあるインスリンを作る細胞(膵島細胞)が腫瘍化し、インスリンを過剰に分泌してしまう病気です。
📌 インスリンが過剰に出ると、血糖値が下がりすぎて「低血糖発作」を引き起こします。
🐶🐱 どんな子に多いの?
-
中〜高齢(6〜14歳)の犬に多い(猫では非常にまれ)
-
大型犬種(ラブラドール、ゴールデン、ジャーマンシェパードなど)での報告が多い
-
活発な性格でも、急にぐったりするなどで気づかれることも
📌 主な症状(低血糖による神経症状)
-
ふらつき・よろける
-
意識がぼんやりする/名前を呼んでも反応しない
-
けいれん・発作
-
倒れて痙攣する(失神)
-
目が泳ぐ、よだれをたらす
-
朝方・運動後・食後に出やすい
📌 「元気だけど、たまにおかしくなる」という症状は、インスリノーマのサインかもしれません。
🩺 診断と検査
-
血糖値の測定(低血糖の確認)
-
インスリン濃度の測定(血糖が低いのにインスリンが高ければ疑い強)
-
腹部超音波検査・CT検査で膵臓腫瘍の確認
-
血液検査(全身状態・内分泌異常の確認)
💊 治療法
✅ 外科手術
-
腫瘍が1か所に限局していれば膵臓の部分切除で治癒の可能性あり
✅ 内科管理
-
手術が難しい場合は、低血糖発作を防ぐ治療を継続します
-
頻回の食事(1日4〜5回)
-
ステロイド(インスリンの作用を抑制)
-
抗けいれん薬(必要に応じて)
-
ジアゾキシド(インスリン抑制薬)※取り扱い施設限定
-
🕰 予後と経過
治療 | 平均生存期間 |
---|---|
手術(完全切除) | 1〜2年以上の生存例多数 |
内科管理のみ | 6〜12ヶ月(個体差あり) |
放置 | 数週間〜数ヶ月で悪化し命に関わる |
🏠 ご家庭でのケア
-
食事はこまめに(空腹時に発作が起こりやすい)
-
発作時はすぐブドウ糖や砂糖水を口に塗って対応(※意識がある場合のみ)
-
急に様子がおかしくなったら、すぐ病院へ!
-
定期的な血糖値チェックと超音波検査
💬 まとめ
インスリノーマは突然の発作・倒れるなどの強い症状が出る怖い病気です。 でも、早期に見つけて治療すればコントロール可能な腫瘍でもあります。
「時々ふらつく」「急に痙攣した」など、気になる症状があればまずはご相談ください。
📞 ご予約・お問い合わせはこちら
ネット予約 ▶︎ https://5.mfmb.jp/mobile/index.php?PHPSESSID=578pnba6ipr9e0ko5igj8dkt70&clinic_number=900991
電話 ▶︎ 055-972-6770
ガレン動物病院では、神経症状・内分泌疾患の診断とサポートも行っています。 気になる症状があれば、早めに受診いただくことをおすすめします。