🍽️【食欲不振、嘔吐、元気がない…それ、急性腎不全かもしれません】
急性腎不全について
こんにちは、ガレン動物病院です。
今回は、犬や猫に見られる腎臓の疾患、急性腎不全についてご紹介します。
🩺 急性腎不全とは?
急性腎不全(AKI)は、腎臓の急激な機能低下によって、体内の老廃物や毒素が排出されなくなる病気です。
急性腎不全は、腎臓が急速に機能を失い、血液中の尿素やクレアチニンなどが蓄積されることで起こります。急性腎不全は非常に危険な状態であり、早期の診断と治療が非常に重要です。
原因としては、血液の流れが悪くなること、毒素の摂取、感染症、腎臓に直接的な障害が加わることが挙げられます。
📌 急性腎不全は突然発症し、迅速な治療が必要です。放置すると命に関わることがあります。
🐶🐱 どんな子に多いの?
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高齢の犬や猫(年齢と共に腎臓の機能が低下し、急性腎不全が発生しやすくなります)
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腎臓に病歴がある動物(慢性腎疾患がある場合、急性腎不全が引き起こされることがあります)
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感染症にかかっている動物(尿路感染症や全身感染が原因となることがあります)
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毒素や薬物に曝露された動物(例えば、抗生物質、解熱剤、または有毒な植物を食べた場合)
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重度の脱水症状がある動物(脱水が進行すると腎臓への血流が減少し、急性腎不全が発症することがあります)
📌 主な症状
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食欲不振や体重減少
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嘔吐や下痢
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多飲・多尿(初期には多尿が見られることがある)
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脱水症状(口の渇き、皮膚のたるみなど)
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腹部膨満感(腎臓の腫れによる圧迫感)
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黄疸(皮膚や目が黄色くなる、肝臓や腎臓の機能低下による)
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虚弱感や活動量の低下
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呼吸困難(急性腎不全が進行すると、肺に水がたまり呼吸が苦しくなることがある)
📌 急性腎不全が進行すると、腎不全から全身の臓器に影響を及ぼし、命に関わることもあります。
🩺 診断と検査
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血液検査:腎臓の機能を示すクレアチニンや尿素窒素(BUN)の値を測定し、腎不全の状態を確認します
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尿検査:尿の色、比重、尿蛋白などを調べ、腎臓がどの程度機能しているかを評価します
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超音波検査:腎臓のサイズや構造を調べ、異常がないかを確認します
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レントゲン検査:腎臓や腹部の状態を確認し、膀胱や尿管の異常を探ります
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血液ガス分析:血液の酸塩基バランスを調べ、腎不全が進行している場合に役立ちます
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CTスキャンやMRI:腎臓や周囲の臓器の詳細な状態を調べるために使用されることがあります
💊 治療方法
✅ 点滴療法
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静脈点滴:腎臓に十分な血流を届けるために、速やかに液体を補充します。これにより脱水症状や体内の毒素の除去が助けられます。
✅ 薬物療法
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利尿薬(腎臓が尿を生成するのを助け、余分な水分を体外に排出するために使用)
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抗生物質(感染症が原因であれば、細菌を抑えるために使用)
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抗炎症薬(腎臓の炎症を抑えるために使用)
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酸塩基平衡を調整する薬(血液のpHを正常に保つために使用)
✅ 栄養管理
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腎臓用療法食(腎臓の負担を減らすための特殊な食事を与えます)
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低タンパク質食(腎臓への負担を軽減するために、低タンパク質の食事を推奨します)
🕰 予後と注意点
状況 | 備考 |
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軽度の場合 | 早期の治療と点滴療法で回復することが多い |
重度の場合 | 入院が必要で、長期的な経過観察と治療が重要 |
再発のリスク | 急性腎不全の原因を取り除いた後も、再発のリスクがあるため、定期的な管理が必要 |
📌 急性腎不全は、早期に治療を行うことで回復する可能性が高くなります。原因を特定し、再発を防ぐために、継続的なケアと定期的な診察が大切です。
🏠 ご家庭でのケア
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食後は安静にさせ、過度な運動を避ける
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消化に優しい食事(腎臓に負担をかけない食事を与える)
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水分補給をしっかり行い、脱水症状を防ぐ
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ストレスを避ける生活環境を整える
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定期的に健康診断を受け、腎臓の状態をチェックする
💬 まとめ
急性腎不全は、腎臓の急激な機能低下により、体内の老廃物が排出されず、様々な症状を引き起こす疾患です。
早期に治療を行い、適切なサポートを受けることで予後が改善することが多いですが、進行すると命に関わることもあります。
「食欲不振」「嘔吐」「黄疸」などの症状が見られた場合は、早めにご相談ください。
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