🍽️【食事後に下痢、嘔吐が続く…それ、炎症性腸疾患かもしれません】
炎症性腸疾患(IBD)について
こんにちは、ガレン動物病院です。
今回は、犬や猫に見られる消化器系の疾患、**炎症性腸疾患(IBD)**についてご紹介します。
🩺 炎症性腸疾患(IBD)とは?
炎症性腸疾患(IBD)は、腸の内壁に炎症が起き、腸の機能が正常に働かなくなる病気です。
IBDは、腸内での免疫反応の異常が原因で発症し、腸内の細胞が過剰に反応して炎症を引き起こします。
この炎症が長期にわたると、下痢や嘔吐、体重減少、食欲不振などの症状が現れます。
📌 IBDは、遺伝的な要因や食事、環境要因などが複合的に影響し、腸内の炎症を引き起こすことがあります。
🐶🐱 どんな子に多いの?
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高齢犬や猫(免疫力の低下が原因となることが多い)
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小型犬種(例えば、シーズー、ダックスフンド、ヨークシャーテリアなど)
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アレルギーや過敏症を持つペット
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消化不良やストレスに敏感な動物
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遺伝的要因がある犬や猫(IBDにかかりやすい血統)
📌 主な症状
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下痢(特に水っぽい便や血液が混じることがある)
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嘔吐(食べ物や胃液を吐き出す)
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食欲不振、または食べてもすぐに吐く
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体重減少(栄養がうまく吸収されないため)
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元気がない、または活動量の低下
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腹部を触ると痛がる、または膨満感を感じる
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脱水症状(下痢や嘔吐が続くと、体内の水分が失われる)
📌 炎症性腸疾患(IBD)は慢性化することが多く、症状が繰り返し現れるため、早期に診断し、適切な治療を行うことが大切です。
🩺 診断と検査
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視診と触診:腹部の膨張や圧痛を確認
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血液検査:炎症の程度や栄養不良を確認
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便検査:感染症や寄生虫の有無を調べる
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超音波検査:腸の炎症の程度や異常を調べる
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内視鏡検査:腸内を直接観察し、炎症の状態や潰瘍などの損傷を確認
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生検:腸の一部を採取し、組織学的に炎症があるかを確認する
💊 治療方法
✅ 薬物療法
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抗炎症薬(コルチコステロイドなど):炎症を抑えるために使用
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免疫抑制薬(腸内の免疫反応を抑える薬)
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抗生物質(腸内の細菌のバランスを整えるために使用)
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消化管保護薬(腸内の粘膜を保護する薬)
✅ 食事管理
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消化に優しい食事(低脂肪、低繊維食など)を与える
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アレルゲンフリーの食事(アレルギーが原因でIBDが発症している場合)
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食事は少量に分けて与える(1日3〜4回)
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食事の変更はゆっくりと行い、急激な切り替えを避ける
✅ サポート療法
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点滴療法(脱水症状がひどい場合)
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栄養補助(食事が取れない場合や栄養不良がある場合に使用)
🕰 予後と注意点
状況 | 備考 |
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軽度のIBD | 食事管理と薬物療法で回復することが多い |
中度・重度の場合 | 長期的な管理が必要で、症状が繰り返し現れることがある |
再発のリスク | ストレスや食事内容が再発の引き金となることがある |
📌 食事管理とストレス管理が重要です。再発を防ぐためには、生活環境の改善と定期的な診察が必要です。
🏠 ご家庭でのケア
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食後は安静にさせ、過度な運動を避ける
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消化に優しい食事(ウェットフードやペースト状のもの)を選ぶ
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少量ずつ食事を与える(1日3〜4回)
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ストレスを避ける生活環境を整える
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定期的に健康診断を受け、腸の状態をチェックする
💬 まとめ
炎症性腸疾患(IBD)は、腸内の炎症によって消化機能が低下し、下痢や嘔吐、体重減少などの症状が現れる病気です。
早期に治療を開始し、食事管理や薬物療法で症状を改善することが可能です。
「下痢」「嘔吐」「食べたがらない」などの症状が見られた場合は、早めにご相談ください。
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