🍽️【便秘が続く、食欲不振…それ、猫の巨大結腸症かもしれません】
猫の巨大結腸症について
こんにちは、ガレン動物病院です。
今回は、猫に見られる消化器系の疾患、巨大結腸症についてご紹介します。
🩺 巨大結腸症とは?
巨大結腸症は、結腸(大腸)の拡張と機能不全が起こる病気です。
正常な結腸は、食物の残りかすから水分を吸収して便を形成し、排出しますが、巨大結腸症になると、結腸が異常に膨張し、便が正常に排出されなくなります。これが原因で便秘や膨満感、さらには腸閉塞を引き起こすことがあります。
📌 巨大結腸症は、慢性便秘や過度の便秘が原因で発症することが多いです。重症化すると、腸壁が厚く硬くなり、腸の動きが低下します。
🐱 どんな猫に多いの?
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高齢猫(年齢と共に腸の機能が低下するため)
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肥満の猫(腸の動きが鈍くなり、便が滞留しやすくなる)
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運動不足の猫(便を押し出すための腹筋が弱い)
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過去に便秘を繰り返している猫
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消化器系の異常や病気(腸の機能低下を引き起こす病気)を持つ猫
📌 主な症状
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慢性的な便秘(便が出ない、または出るまでに時間がかかる)
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膨満感(お腹が膨れる、触ると硬い)
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食欲不振や元気がない
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排便時に苦しむ、または排便が非常に難しくなる
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嘔吐(便がたまって腸内で発酵し、胃に逆流することがある)
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体重減少(便が長期間腸に滞留することで、栄養が吸収されにくくなる)
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腸が膨張して触れることがある(腹部を触ると異常に膨らんでいる)
📌 巨大結腸症は早期に診断し、治療を行わないと腸閉塞や重篤な症状に進行することがあるため、早期の発見が重要です。
🩺 診断と検査
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視診と触診:腹部の膨満や圧痛の確認
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血液検査:腸の健康状態や栄養不良を確認
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レントゲン検査:膨張した結腸の確認、便の滞留具合を調べる
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超音波検査:腸の状態を確認し、膨張の程度を調べる
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内視鏡検査:腸内を直接観察し、異常を確認することができます
💊 治療方法
✅ 薬物療法
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下剤(便を柔らかくして排出しやすくする)
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消化管の運動促進薬(腸の動きを正常にする薬)
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抗炎症薬(腸の炎症を抑えるため)
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水分補給薬(脱水症状を防ぐため)
✅ 食事管理
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消化に優しい食事(高繊維食やウェットフードを与える)
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水分補給を十分に行い、便が硬くならないようにする
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少量ずつ食事を与える(1日3〜4回、消化を助けるフード)
✅ 外科的治療(重度の場合)
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結腸の一部切除手術(巨大結腸症が進行して手術が必要になることがあります)
🕰 予後と注意点
状況 | 備考 |
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軽度の巨大結腸症 | 食事管理と薬物療法で回復することが多い |
重度の場合 | 外科手術が必要となることがある |
慢性化した場合 | 長期的な管理と食事管理が必要 |
📌 早期に発見して治療を開始すれば、予後は良好です。再発防止のためには、食事や運動の見直しが大切です。
🏠 ご家庭でのケア
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食後は安静にさせ、過度な運動を避ける
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消化に優しい食事を与え、繊維質を増やす(ウェットフードや高繊維食)
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十分な水分補給を行い、便が硬くならないようにする
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定期的に運動をさせ、腸の働きを促進する(遊びや散歩)
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定期的な健康診断を受け、腸の状態をチェックする
💬 まとめ
巨大結腸症は、結腸の拡張と機能不全によって消化不良や便秘、膨満感を引き起こす病気です。
適切な治療と食事管理で症状を改善し、腸の健康を保つことができます。
「便秘」「お腹の膨満感」「食欲不振」などの症状が見られた場合は、早めにご相談ください。
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