365日診療

ご予約はウェブで

またはお電話で

☎055-972-6770

〒411-0906

静岡県駿東郡清水町八幡61−1

 · 

前立腺腫瘍

🐶「トイレの時間が長い、うんちが細くなった…」

犬の前立腺癌(ぜんりつせんがん)について

こんにちは、ガレン動物病院です。

「最近おしっこが出づらそう」
「排便時にいきむようになった」
「歩き方が変で、後ろ足がふらついている気がする」

そんな症状が見られたとき、**高齢のオス犬で気をつけたいのが“前立腺癌”**です。


🧬 前立腺とは?

前立腺は、オス犬の膀胱のすぐ下にある小さな器官で、精液の一部をつくる働きがあります。

若いうちはほとんど気にならない臓器ですが、中高齢になると腫れたり、腫瘍ができることがあります。

📌 特に「去勢していないオス犬」では前立腺肥大がよく見られますが、
**“去勢済みでも発生する”**のが前立腺癌の特徴です。


🐶 どんな子に多い?

  • 中高齢(8歳以上)のオス犬

  • 去勢の有無に関係なく発症する

  • 発見時にはすでに他の臓器へ転移していることも多い

📌 猫の前立腺癌は非常に稀です。


📌 よくある症状

  • 排尿しづらい、トイレの時間が長い

  • 排便時にいきむ、便が細くなる

  • 血尿・頻尿・失禁

  • 後ろ足のふらつき・不安定な歩行(神経圧迫)

  • 元気・食欲の低下、体重減少

  • お尻やお腹を触るのを嫌がる

📌 症状だけでは「膀胱炎」や「ヘルニア」と間違えられることもあります。
早期の画像検査がカギになります。


🩺 診断と検査

  • 直腸からの触診:前立腺の硬さ・腫れをチェック

  • 腹部エコー検査:前立腺の腫大、腫瘍の有無を確認

  • レントゲン/CT検査:転移(肺・リンパ節・骨など)の有無を評価

  • 尿検査・細胞診:炎症やがん細胞の可能性を確認


💊 治療法

✅ 完全切除は困難

  • 前立腺癌は周囲の組織に浸潤しやすいため、外科的に取り除くことが難しいケースが多いです

✅ 内科的・緩和的治療

  • 抗がん剤:効果に限りはありますが、進行を一時的に抑える目的で使用

  • 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs):炎症を抑え、排尿の改善や腫瘍の進行抑制にも役立つことがあります

  • 排尿・排便のサポートケア(圧迫排尿、便を柔らかくする処置など)

📌 治療は完治を目指すよりも、生活の質(QOL)を保つことが中心になります。


🕰 予後(生存期間)

  • 平均:診断後3~6か月程度(個体差あり)

  • 抗がん剤やNSAIDsに反応した場合は半年~1年の延命例もあります

  • 肺や骨への転移がある場合は、緩和ケア中心の対応に


💬 まとめ

前立腺癌は目立った初期症状がなく、発見時には進行していることが多い腫瘍です。

でも、
「排尿の様子が変わった」
「トイレの時間が長くなった」
「お尻まわりを気にする」
――そんな変化に早く気づいてあげることが、愛犬を守る第一歩です。


 

📞 ご予約・お問い合わせはこちら
ネット予約 ▶︎ https://5.mfmb.jp/mobile/index.php?PHPSESSID=578pnba6ipr9e0ko5igj8dkt70&clinic_number=900991
電話 ▶︎ 055-972-6770

ウェブで診療予約