365日診療

ご予約はウェブで

またはお電話で

☎055-972-6770

〒411-0906

静岡県駿東郡清水町八幡61−1

 · 

乳び胸(にゅうびきょう)

🫁【咳、呼吸が苦しそう…胸に“白い液体”がたまっているかもしれません】

乳び胸(にゅうびきょう)について

こんにちは、ガレン動物病院です。 今回は、犬や猫でまれに見られる呼吸器疾患「乳び胸(にゅうびきょう)」についてご紹介します。


🩺 乳び胸とは?

乳び胸とは、胸の中(胸腔)に白く濁ったリンパ液(乳び)がたまる病気です。 この液体が肺を圧迫して、呼吸が苦しくなります。

📌 乳びは、腸から吸収された脂肪を含むリンパ液で、本来は胸管という管を通って静脈へ流れますが、何らかの原因で漏れ出してしまうと胸腔内にたまってしまいます。


🐶🐱 どんな子に多いの?

  • 中高齢の猫・犬

  • 特に猫ではバーマンやオリエンタル種で報告あり

  • 犬ではアフガンハウンドなど一部の犬種で好発

  • 原因不明(特発性)も多く見られます


📌 主な症状

  • 呼吸が速く・浅い

  • 咳が続く(特に寝ている時や運動後)

  • 食欲が落ちる、元気がない

  • 舌や歯ぐきが紫色(チアノーゼ)

  • 動きたがらない/疲れやすい

📌 症状は少しずつ進行することもあれば、急激に悪化することもあります。


🩺 診断と検査

  • 胸部レントゲン:肺が押しつぶされて白く見える

  • 胸腔穿刺:白濁した液体を確認し、性状検査

  • 超音波検査:胸腔内の液体量や心臓・胸管の評価

  • 血液検査・リンパ管造影(特殊検査)

📌 抜いた液が白くてサラサラしている=乳びである可能性が高いです。


💊 治療方法

✅ 胸腔ドレナージ

  • 胸腔にチューブを入れて乳びを排出し、呼吸を楽にする

  • 定期的な抜去が必要なことも

✅ 内科治療

  • 低脂肪食への変更(乳びの生成を抑える)

  • ルチン(サプリメント):乳び吸収の補助

  • 抗炎症薬(必要に応じて)

✅ 外科治療(再発・重度の場合)

  • 胸管結紮術+心膜切除術(漏れを止めて乳びの吸収を助ける)

📌 内科的にコントロールできる子もいますが、再発が多く、外科治療を検討するケースもあります。


🕰 予後について

治療内容 予後
内科治療で安定 数ヶ月〜1年以上、落ち着く子も
外科手術成功 再発率が下がり、長期予後が良好
放置・治療せず 呼吸困難が進行し、命に関わる可能性も

🏠 ご家庭での注意点

  • 呼吸が速くないか毎日チェック(20〜30回/分目安)

  • 食事は低脂肪に切り替える

  • 安静・ストレスを減らした生活を

  • 咳や呼吸異常が出たらすぐ受診を!


💬 まとめ

乳び胸は、肺を圧迫して呼吸困難を引き起こす怖い病気です。 でも、早く見つけて治療を始めれば、呼吸が楽になり生活の質も大きく改善します。

「咳が増えた」「呼吸が速い」「胸に水がたまっていると言われた」 そんな時は、一度ご相談ください。


📞 ご予約・お問い合わせはこちら
ネット予約 ▶︎https://5.mfmb.jp/mobile/index.php?PHPSESSID=578pnba6ipr9e0ko5igj8dkt70&clinic_number=900991
電話 ▶︎055-972-6770


 

ガレン動物病院では、呼吸器・胸部疾患にも対応しています。 不安な症状があれば、お早めにご相談ください。

ウェブで診療予約