🫁【咳・呼吸困難・ぐったり…胸に膿がたまる“膿胸”とは】
膿胸(のうきょう)について
こんにちは、ガレン動物病院です。 今回は、犬や猫で起こる深刻な胸の感染症、**膿胸(のうきょう)**についてご紹介します。
🦠 膿胸とは?
膿胸とは、胸の中(胸腔)に膿(細菌感染による膿性液体)がたまってしまう状態です。
📌 肺が圧迫されてうまく膨らめず、呼吸困難や高熱、元気消失などを引き起こします。
🐶🐱 どんなときに起こるの?
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咬傷や異物(猫のケンカ傷、植物の刺さり)
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肺や気管支からの感染波及
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胸の手術・注射後の感染
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原因不明(特発性)もあり
📌 特に猫では、外傷や細菌感染による膿胸が多く見られます。
📌 主な症状
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呼吸が速く・苦しそう
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咳、ぐったりして動かない
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発熱・食欲低下
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舌が紫色になる(チアノーゼ)
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胸を触ると嫌がる、鳴く
📌 数日で急速に悪化することもあるため、早期発見・早期処置が重要です。
🩺 診断と検査
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胸部レントゲン:胸に液体がたまっているか確認
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超音波検査:膿の量・性状を確認
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胸腔穿刺:膿の採取と細菌培養検査
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血液検査:炎症の程度・全身状態の評価
💊 治療方法
✅ 胸腔ドレナージ(排膿)
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胸腔にチューブを挿入し、たまった膿を排出
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洗浄・持続排液処置を数日間行うことも
✅ 抗生物質(培養結果に基づき選択)
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内服または点滴で使用
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感染源により1〜4週間以上投与が必要
✅ 外科手術(難治例)
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異物の摘出・肺の損傷修復などを目的に行う
📌 入院・集中管理が必要になることが多いです。
🕰 予後と注意点
状況 | 予後 |
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早期発見・適切な治療 | 多くは回復可能。数週間の治療で改善 |
重症化・遅れて治療開始 | 肺が癒着・線維化し、長期管理が必要なことも |
未治療・進行例 | 命に関わることもあり、早急な対応が必要 |
🏠 ご家庭での注意点
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呼吸の速さや浅さを毎日確認(20〜30回/分)
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鼻をフンフン鳴らす・呼吸音が変な時は注意
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多頭飼育では、猫同士のケンカによる外傷に要注意
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術後や外傷後の経過観察をしっかりと
💬 まとめ
膿胸は、命に関わる胸腔内の感染症です。 でも、早期の診断と治療で回復できる可能性は十分にあります。
「最近呼吸が苦しそう」「熱っぽい・動かない」 そんな時は、すぐに受診をおすすめします。
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電話 ▶︎055-972-6770
ガレン動物病院では、膿胸を含む呼吸器疾患や緊急症状の診療に対応しています。 ご不安な症状があれば、お早めにご相談ください。