🩸【急に後ろ足が動かない!?】それ、“血栓塞栓症”かもしれません
血栓塞栓症(けっせんそくせんしょう)について
こんにちは、ガレン動物病院です。 今回は、**突然の痛み・麻痺を引き起こす「血栓塞栓症」**についてご紹介します。
💥 血栓塞栓症ってどんな病気?
血栓塞栓症とは、血の塊(血栓)が血管に詰まり、血流が遮断される状態のことです。
📌 特に猫では心筋症(肥大型など)を背景にして起こることが多く、後ろ足の血管(大腿動脈)が詰まりやすいのが特徴です。
🐱 どんな子に多いの?
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肥大型心筋症など心臓病を持っている猫
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中高齢の猫(6歳以上)
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一見元気でも、心臓に異常が潜んでいることがあります
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犬では比較的まれです
📌 主な症状(突然現れます)
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後ろ足が突然動かなくなる(麻痺・びっこ)
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足が冷たくなる(血流が途絶えている)
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強い痛みで鳴く、暴れる
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呼吸が荒くなる、チアノーゼ(舌が紫)
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食欲不振・ぐったりする
📌 急激な変化が見られるため、「ケガ?骨折?」と思って来院されることも多いです。
🩺 診断と検査
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視診・触診(足の温度・色・反応)
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血圧・酸素飽和度の左右差
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血液検査(腎機能・心臓マーカー・Dダイマー)
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レントゲン・心臓超音波検査(心筋症の有無確認)
💊 治療法
血栓を完全に溶かす治療は難しいため、 痛みの緩和と再発予防、心疾患の管理が中心になります。
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酸素療法・鎮痛剤・抗炎症薬
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抗凝固薬(ヘパリンなど)
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抗血小板薬(クロピドグレルなど)
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心筋症がある場合は心臓薬を併用
📌 発症から治療開始までの時間が重要です。
🕰 予後と経過
状況 | 予後の目安 |
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軽度・片足のみ | 数日で歩行が回復することもあり |
両後肢・多臓器障害あり | 予後不良。数日以内に亡くなるケースも |
心筋症の併発 | 慢性的な再発リスクあり |
🏠 ご家庭での注意点
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突然の足の異常(冷たい・動かない・痛がる)にすぐ気づくこと
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心臓病と診断されている子は血栓予防薬の継続が重要
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呼吸数や歩き方、鳴き声など日常の様子をよく観察
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定期的な心臓検査(心エコー・NT-proBNPなど)
💬 まとめ
血栓塞栓症は、**突然起こる“命に関わる症状”**のひとつです。 でも、早期発見・早期治療・予防ケアで穏やかに過ごせる可能性もあります。
「後ろ足が急に動かない」「息が苦しそう」 そんなときは、すぐにご相談ください。
📞 ご予約・お問い合わせはこちら ネット予約 ▶︎ https://5.mfmb.jp/mobile/index.php?PHPSESSID=578pnba6ipr9e0ko5igj8dkt70&clinic_number=900991 電話 ▶︎ 055-972-6770
ガレン動物病院では、心臓病や緊急疾患の診療も行っています。 「いつもと違う」にすぐ気づいて、早めにご相談いただければ安心です。