🐾オスの成長で気をつけたい
潜在精巣(せんざいせいそう)について
こんにちは、ガレン動物病院です。
今回は、**オスのわんちゃん・ねこちゃんに起こる発育異常「潜在精巣(せんざいせいそう)」**についてご紹介します。
「去勢手術のときに精巣がひとつしか見つからなかった」
そんな経験をされた飼い主さまもいらっしゃるかもしれません。
🐶🐱こんな症状・状態に気づいたら…
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成犬になっても陰嚢(たま袋)に精巣が1つしか触れない
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精巣が見当たらないが、オスらしい行動や発情がある
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獣医師から「潜在精巣かも」と言われた
そんな時は、**潜在精巣(陰睾/隠睾)**の可能性があります。
💡潜在精巣ってどんな病気?
通常、オスの精巣は生後数ヶ月以内に陰嚢へ下りてきます。
しかし、片側または両側の精巣が下りてこず、お腹の中や鼠径部(足の付け根)にとどまったままになる状態を「潜在精巣(陰睾)」といいます。
🐾特徴
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遺伝的要素が強く、先天的な発育異常
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犬に多く見られ、特にトイプードル・ポメラニアン・チワワなど小型犬種に多い傾向
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片側だけ潜在している「片側潜在精巣」が多い
⚠️そのままにするとどうなるの?
🔺精巣腫瘍のリスクが高くなります
お腹の中の精巣は高温のため、腫瘍化(がん化)しやすいことが分かっています。
🔺精巣がねじれて「精巣捻転」になることも
急激な腹痛やショック症状を起こすことがあります。
🔺遺伝するため、繁殖には適しません
🔍どうやって診断するの?
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視診・触診で陰嚢に精巣が2つあるか確認
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見当たらない場合は、超音波検査(エコー)やレントゲン検査でお腹や鼠径部を確認
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必要に応じてホルモン検査や血液検査も実施します
💊治療方法は?
治療は**手術による摘出(去勢手術)**が基本です。
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潜在している精巣はお腹の中や鼠径部にあるため、開腹や精密な手技が必要になります
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同時に、見えている正常な精巣も一緒に摘出するのが一般的です(両側去勢)
※発見が遅れると、腫瘍化してからの摘出手術になるリスクもあります。
🛡️予防できるの?
潜在精巣自体は先天的なものなので予防はできません。
しかし、早期発見と適切な去勢手術によって合併症を予防することは可能です。
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生後6ヶ月〜1歳までに精巣が下りていない場合はご相談ください
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繁殖予定のない場合は、早めの去勢手術をおすすめします
💬 最後に
潜在精巣は、一見すると元気そうに見えることも多いため、気づかずに過ごしてしまうこともあります。
しかし、将来的な病気のリスクを考えると、早めの診断と去勢手術が重要です。
「うちの子、精巣が片方しかないかも…」
そんなときは、お気軽にご相談ください。
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