🍽️【飲水量が増えている、体重減少、元気がない…それ、犬の糖尿病かもしれません】
犬の糖尿病について
こんにちは、ガレン動物病院です。
今回は、犬に見られる内分泌疾患、糖尿病についてご紹介します。
🩺 糖尿病とは?
糖尿病は、インスリンというホルモンの不足や作用の低下によって、血糖値が高くなってしまう病気です。
インスリンは、血糖(グルコース)を細胞内に取り込み、エネルギー源として利用させる働きを持っていますが、糖尿病があると、インスリンの分泌量が減ったり、体がインスリンに反応しなくなったりします。これにより血糖が正常に調整できなくなり、血糖値が高くなります。
📌 糖尿病は、早期に診断し治療しないと、腎臓や心臓への影響、視力の低下など、重大な合併症を引き起こす可能性があります。
🐶🐱 どんな犬に多いの?
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高齢の犬(特に7歳以上の犬に多く見られます)
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肥満の犬(肥満が糖尿病のリスクを高めるため、特に注意が必要です)
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雌犬(メス犬は雄犬よりも糖尿病を発症しやすい傾向があります)
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遺伝的要因(特定の犬種、例えばダックスフンド、シュナウザー、ビーグルなどが糖尿病にかかりやすいです)
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ステロイド療法を受けている犬(長期間にわたるステロイドの使用が糖尿病を引き起こす原因となることがあります)
📌 主な症状
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多飲多尿(水を異常に多く飲み、頻繁にトイレに行く)
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体重減少(食欲があるにもかかわらず、体重が減少する)
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食欲増進(食べても体重が減少し、食欲が異常に増すことがある)
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元気がない、活動量の低下(エネルギー不足による活力の低下)
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毛艶が悪くなる(毛が乾燥し、毛艶が悪くなることがある)
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呼吸が速くなる(血糖値の上昇が影響を与え、呼吸数が増加することがある)
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頻繁に嘔吐や下痢(消化器系に問題が生じることがある)
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視力の低下(進行すると網膜に影響を与え、視力が低下することがある)
📌 糖尿病は、診断を遅らせると、深刻な合併症を引き起こすことがあります。
🩺 診断と検査
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血液検査:血糖値を測定し、高血糖の状態を確認します。また、血液中のインスリン濃度や腎機能、肝機能などもチェックします。
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尿検査:尿中の糖分(グルコース)を調べることで、糖尿病の有無を確認します。尿に糖が含まれていることが特徴です。
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フルクトサミン検査:過去2~3週間の平均血糖値を調べることで、糖尿病がどれくらいコントロールされていないかを評価します。
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超音波検査:膵臓の状態を確認し、糖尿病の原因を特定するために使用されることがあります。
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血圧測定:糖尿病が進行すると、高血圧を引き起こすことがあるため、血圧のチェックも行います。
💊 治療方法
✅ 薬物療法
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インスリン注射(最も一般的な治療法で、インスリンを毎日注射することで血糖値をコントロールします)
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経口薬(インスリン以外に、血糖を下げるための経口薬が使用されることがありますが、注射の方が一般的です)
✅ 食事管理
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低カロリー・高繊維食(肥満や体重管理が重要なため、食事を調整します)
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定期的な食事時間(インスリンの効果を最大化するため、食事とインスリンのタイミングを一致させることが重要です)
✅ 生活習慣の改善
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適切な運動(体重管理や血糖値のコントロールをサポートするために、適度な運動をさせることが大切です)
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ストレス管理(ストレスが血糖値に悪影響を与えることがあるため、安定した生活環境を提供することが重要です)
🕰 予後と注意点
状況 | 備考 |
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軽度の場合 | インスリン治療と食事管理で血糖値をコントロールし、元気を取り戻すことが多い |
重度の場合 | 脱水症状や腎不全、網膜障害などの合併症が進行することがあるため、早期に治療を開始することが重要 |
再発のリスク | 定期的な健康チェックと血糖値のモニタリングが必要 |
📌 糖尿病は、適切な治療を行うことで生活の質が改善しますが、治療の継続が必要です。
🏠 ご家庭でのケア
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インスリン注射をきちんと行う(獣医師の指導に従って、規則正しくインスリンを注射することが大切です)
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食事と運動を管理する(食事の内容と運動量を管理して、体重管理を行う)
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水分補給を促進する(多飲多尿があるため、常に新鮮な水を提供し、脱水を防ぐ)
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定期的な血糖値測定(家庭で血糖値を測定する方法もあるので、定期的にチェックし、状態を把握する)
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定期的な健康診断で糖尿病の進行状況を確認する
💬 まとめ
糖尿病は、インスリンの不足または作用の低下により、血糖値が高くなる疾患で、適切な治療を行うことで管理可能です。
早期に診断し、インスリン注射と食事管理を行うことで、症状の改善と生活の質の向上が期待できます。
「多飲多尿」「食欲増加」「体重減少」などの症状が見られた場合は、早めにご相談ください。
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