👁️夜になると物にぶつかる?目の見え方が変?
進行性網膜萎縮(PRA)について
こんにちは、ガレン動物病院です。
今回は、犬や猫に起こる目の遺伝性疾患のひとつ「進行性網膜萎縮(PRA)」についてご紹介します。
この病気は網膜の光を感じる細胞が徐々に機能を失い、最終的には失明に至る進行性の病気です。
💡進行性網膜萎縮(PRA)とは?
網膜は、カメラでいうフィルムのような役割をする目の奥の組織です。
PRAではこの網膜が時間をかけて萎縮・変性していくため、視力が徐々に低下していきます。
🐶🐱こんな症状はありませんか?
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夜になると物にぶつかる(夜盲症)
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暗いところを怖がる/動こうとしない
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動きがぎこちない/段差をためらう
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物にぶつかる・方向感覚を失う
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目がキラキラ光って見える
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瞳孔が開いたまま/光への反応が鈍い
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両目が同時に悪くなる
→ 進行がゆっくりなため、「歳のせいかな?」と見逃されがちです。
🐾どんな子に多いの?
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遺伝性疾患のため、特定の犬種に多く見られます。
代表的な犬種:
ミニチュアダックスフンド/トイプードル/ゴールデンレトリーバー/ラブラドール/シェットランドシープドッグ/秋田犬 など
※猫ではアビシニアンなどで報告がありますが、犬に比べてまれです。
🔬診断方法
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視診・視覚反応のチェック(迷路テストなど)
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眼底検査:網膜の血管や視神経の状態を確認
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網膜電図(ERG):網膜の光への反応を測定(外部眼科施設で実施)
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遺伝子検査:PRAの変異遺伝子を保有しているかを判定
💊治療法は?
残念ながら、現在のところ進行性網膜萎縮を治す治療法は確立されていません。
ただし、発症前・進行初期において:
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抗酸化サプリメント(アスタキサンチン・ルテイン・ビタミンなど)
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目にやさしい食生活や紫外線対策
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合併症(白内障や緑内障)の予防や早期発見に努めることで、QOL(生活の質)を保つサポートが可能です。
🛡️飼い主さんができること
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家具の配置を変えず、安心して歩ける環境を作る
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音・声・においを活用した生活サポート
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夜間の照明や足元灯をつける
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他のペットがいる場合は、ぶつからないよう配慮する
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お散歩はリードを短めに持ち、声かけを増やす
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初期のうちから定期的な目の検査を
💬まとめ
進行性網膜萎縮(PRA)は、ゆっくりと視力が落ちていく遺伝性の目の病気です。
「ぶつかるようになった」「暗いところを怖がる」などのサインを見逃さず、早めに検査・サポートを始めることが大切です。
完全に治すことはできなくても、生活の質を守るお手伝いはできます。
気になる症状があれば、いつでもご相談ください👁️✨
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