🍽️【お腹が膨れる、元気がない…それ、リンパ管拡張症かもしれません】
リンパ管拡張症について
こんにちは、ガレン動物病院です。
今回は、犬や猫に見られる消化器系の病気、リンパ管拡張症についてご紹介します。
🩺 リンパ管拡張症とは?
リンパ管拡張症は、リンパ管が異常に拡張し、リンパ液が体内にうまく流れなくなる病気です。
リンパ管は、体内の余分な液体や老廃物を運ぶ役割を持っていますが、何らかの理由でその管が拡張すると、液体が滞留し、**腹部の膨満や浮腫(むくみ)**を引き起こすことがあります。最終的には、消化不良や体重減少を引き起こすことがあります。
📌 リンパ管拡張症は、遺伝的要因や慢性的な疾患(例えば、腫瘍や慢性炎症)が原因で発症することがあります。
🐶🐱 どんな子に多いの?
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中高齢の犬や猫(特にシニアペット)
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小型犬や、遺伝的な疾患を持つ犬(例:チワワやダックスフンドなど)
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慢性の消化器疾患(膵臓疾患や慢性腸炎など)を持っている動物
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腹部の腫瘍や炎症がある犬や猫
📌 主な症状
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お腹が膨れる(特に食後に膨満感がひどくなる)
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下痢や嘔吐(食べ物がうまく消化されないため)
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体重減少(消化不良が続くため、栄養が吸収されない)
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元気がない、活動量が低下
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腹部の腫れ(浮腫が進行すると、足や顔にもむくみが現れることがあります)
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食欲不振、または食べたがらない
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皮膚に水分がたまるような感覚(むくみ)
📌 リンパ管拡張症が進行すると、栄養不足や脱水症状、さらには多臓器不全を引き起こすことがあるため、早期発見と治療が重要です。
🩺 診断と検査
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視診と触診:腹部の膨張や圧痛を確認
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血液検査:脱水症状や栄養不良の程度を調べる
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レントゲン検査:腹部の膨満や異常を確認
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超音波検査:リンパ管の拡張具合を詳細に調べる
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CTスキャンやMRI:詳細な内部の状態を確認
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リンパ管造影:リンパ管の状態を明確にするための検査
💊 治療方法
✅ 薬物療法
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利尿剤(浮腫を抑え、体内の余分な液体を排出)
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抗炎症薬(炎症が原因でリンパ管が拡張している場合)
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栄養補助薬(消化不良による栄養不足を補うため)
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免疫抑制薬(自己免疫疾患が原因の場合)
✅ 食事管理
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消化に優しい食事(ウェットフードや低脂肪食など)
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低脂肪の食事(脂肪の吸収を抑え、消化器の負担を減らす)
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少量ずつ食べる(1日3〜4回の少量食)
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水分補給(むくみがひどくなる前に、十分な水分を与える)
✅ 外科的処置(重度の場合)
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リンパ管のバイパス手術やリンパ節の除去が必要な場合もあります。
🕰 予後と注意点
状況 | 備考 |
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軽度の場合 | 食事管理と薬物療法で回復することが多い |
中度・重度の場合 | 長期的な治療と管理が必要で、外科的処置が必要になることも |
慢性化した場合 | 定期的な診察と管理が不可欠 |
📌 再発防止には、食事管理とストレス管理が重要です。生活環境を見直すことで予防に繋がります。
🏠 ご家庭でのケア
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食後は安静にさせ、過度な運動を避ける
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消化に優しい食事(ウェットフードやペースト状のもの)を選ぶ
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水分補給をしっかり行い、脱水症状を防ぐ
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ストレスを避ける環境作り(静かな場所でリラックスできる空間を提供)
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定期的な健康診断で、リンパの状態をチェックする
💬 まとめ
リンパ管拡張症は、リンパ管が異常に拡張して液体が滞留し、さまざまな症状を引き起こす病気です。
適切な治療と食事管理によって、症状をコントロールし、快適な生活を送ることができます。
「お腹が膨れる」「食欲不振」などの症状が見られた場合は、早めにご相談ください。
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