🐶「風邪かな?」と思っていたら…
気管支炎(きかんしえん)について
こんにちは、ガレン動物病院です。
「咳が続いているけど、食欲も元気もあるから様子見してる」
「夜や朝に特に咳が多い気がする」
「シニアになってから、たびたび咳が出るようになった」
そんな時に疑われるのが、**気管支炎(きかんしえん)**という病気です。
🫁 気管支炎とは?
気管支炎とは、気管や気管支(気道)に炎症が起き、咳などの症状が出る呼吸器の病気です。
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急性(感染などが原因で一時的に炎症が起こる)
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慢性(アレルギーや加齢に伴い長期的に続く)
に分かれ、慢性気管支炎はシニアの犬や猫でよく見られます。
🐶🐱 どんな子に多い?
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小型犬(特にトイプードル、チワワ、ポメラニアン、シーズーなど)
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中高齢犬に多く見られます
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猫では、猫喘息(ぜんそく)と混同されることもあり、見逃されやすいです
📌 よくある症状
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乾いた咳(「カーッ」「ゴホゴホ」)が続く
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咳が特に朝・夜・寒い時・運動後に強くなる
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咳のあとに吐くこともある(咳き込み)
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呼吸が浅く・速い
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食欲や元気はあることが多いが、進行すると元気消失も
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猫では咳をせずに呼吸が荒くなるケースも
📌 「咳が長引いてるな」と思ったら、風邪ではなく慢性の病気の可能性もあります。
🩺 診断と検査
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問診・視診・聴診:咳のタイプや肺音の確認
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胸部レントゲン検査:気管支の肥厚、肺の状態を確認
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血液検査:感染や炎症の有無
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気管支鏡・洗浄検査(必要に応じて)
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猫では猫喘息・心臓病との鑑別も重要
💊 治療方法
✅ 症状に合わせた内科治療が中心
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去痰薬・気管支拡張薬:咳を和らげ、呼吸を楽にする
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ステロイド薬(炎症を抑える):吸入薬 or 飲み薬
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抗生物質:感染が疑われる場合のみ
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ネブライザー治療(吸入療法):気道の潤いを保ち、薬を直接届ける
📌 根本的に治る病気ではないことも多く、コントロールと予防が大切です。
🕰 治療後の経過・予後
タイプ | 予後 |
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急性気管支炎 | 適切な治療で1〜2週間で改善 |
慢性気管支炎 | 継続的な投薬・環境管理で長期間QOLを維持可能 |
未治療/放置 | 症状が悪化し、肺炎や気管虚脱に進行する可能性もあり |
🏠 ご家庭でのケア
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室内の加湿(40〜60%)を保つ
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寒暖差に注意(特に冬は冷気が刺激に)
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香水・たばこ・掃除機の粉塵など、気道への刺激を避ける
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体重管理で呼吸器への負担を減らす
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お薬の飲み忘れに注意!
💬 まとめ
咳は、「ちょっとした不調」ではなく、病気のサインかもしれません。
特に中高齢のわんちゃん・ねこちゃんで咳が続く場合、
気管支炎やその他の呼吸器病が隠れている可能性があります。
「風邪かも?」と思っても、長引くようなら一度検査してみましょう。
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