🦷「最近ちょっと口が臭う…?」
犬・猫の歯周病(ししゅうびょう)について
こんにちは、ガレン動物病院です。
「歯磨きが苦手だから、口の中は見ないようにしてる」
「なんとなく口が臭うけど、年のせいだと思ってる」
「ごはんは食べてるから、歯は大丈夫…?」
そんなふうに思っている方も多いですが、実は3歳以上の犬・猫の約80%が歯周病にかかっていると言われています。
🦠 歯周病とは?
歯周病とは、歯のまわり(歯肉や歯を支える骨)に炎症が起き、やがて歯が抜けてしまう病気です。
-
歯垢(プラーク):細菌のかたまり。数日で歯石になります
-
歯肉炎:歯ぐきが赤く腫れる
-
歯周炎:歯のまわりの骨が破壊される
-
最終的には歯が抜ける・口臭・痛み・全身症状につながることも
📌 歯周病は自然に治らず、進行性の病気です。早期発見・早期ケアがとても大切です。
🐶🐱 どんな子に多い?
-
3歳以上のほとんどの犬猫にリスクあり
-
小型犬(チワワ、トイプードル、ダックスなど)は歯が密集していて歯垢がたまりやすい
-
猫は歯肉口内炎や歯の吸収病巣を合併していることも
📌 歯周病のサイン
-
口臭がきつくなる
-
歯ぐきが赤い/腫れている/出血する
-
よだれが増える
-
食べ方がおかしい(片側だけで噛む/ポロポロこぼす)
-
固いものを食べたがらない
-
顔が腫れている(歯根膿瘍)
-
くしゃみ・鼻水(上顎の歯から鼻に抜けていることも)
-
全身のだるさ・食欲不振(重症時)
📌 痛みを我慢して見せない子も多いので、よく観察することが大切です。
🩺 診断と治療
✅ 歯科診察(視診)
-
歯石の量、歯ぐきの状態、歯のぐらつき、口臭の強さなどをチェック
✅ レントゲン検査(麻酔下)
-
歯の根や歯槽骨の状態を評価するには必須
-
外から見えなくても、歯の根が溶けていたり、膿がたまっていたりすることがあります
✅ 歯科処置(スケーリング+ポリッシング)
-
全身麻酔下で**歯石除去(スケーリング)+研磨(ポリッシング)**を実施
-
重度の場合は抜歯・消炎処置・抗生剤が必要になることも
📌 無麻酔スケーリングでは歯の表面しか取れず、かえってリスクが高くなります。
🏠 ご家庭での予防とケア
-
歯みがき(理想は毎日)
→ ガーゼやペット用歯ブラシ、ペーストを使用 -
デンタルガム・口腔ジェル・飲み水添加タイプなど
-
小さいうちからのトレーニングで習慣化を
-
年に1〜2回の歯科健診・プロフェッショナルケア
🕰 歯周病が悪化すると…
-
顎の骨が溶ける/骨折する
-
眼の下が腫れる(歯根膿瘍)
-
心臓病・腎臓病・肝臓病の悪化要因になる(全身性の炎症)
📌 歯周病は“お口の病気”にとどまらず、命に関わる全身病へとつながる可能性があるのです。
💬 まとめ
歯周病は、「よくあること」ではなく、きちんとケアと治療が必要な病気です。
でも、早く見つけて対処すれば、痛みなくおいしく食べられる日々が続きます。
「ちょっと口が臭いな」「歯ぐきが赤い?」そんな時は、早めにご相談ください。
📞 ご予約・お問い合わせはこちら
ネット予約 ▶︎ https://5.mfmb.jp/mobile/index.php?PHPSESSID=578pnba6ipr9e0ko5igj8dkt70&clinic_number=900991
電話 ▶︎ 055-972-6770