🐕「うちの子、後ろ足がフラフラしてる…?」
股関節形成不全について
こんにちは、ガレン動物病院です!
「お尻をふるように歩く」
「後ろ足が弱々しく、すぐに座ってしまう」
「階段の上り下りが苦手そう…」
そんな後ろ足の違和感、**“股関節形成不全”**という病気かもしれません。
🦴 股関節形成不全とは?
股関節は、「骨盤」と「太ももの骨(大腿骨)」がつながる重要な関節です。
この関節がうまくはまっていない状態=緩みがあると、関節がぐらついて摩耗し、やがて炎症や痛みを起こします。これが「股関節形成不全(CHD)」です。
📌 成長期から少しずつ進行し、関節炎や歩行障害の原因になります。
🐶 どんな犬に多い?
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中〜大型犬(ラブラドール・ゴールデン・シェパード・バーニーズなど)
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遺伝的要素が強く、親犬からの体質を引き継ぐことが多い
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成長期(生後4〜12ヶ月)で異常が見られることが多い
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雌雄差はあまりありませんが、両側性(左右両方)に起こるケースも多い
📌 よくある症状
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お尻を左右に揺らしながら歩く(モンローウォーク)
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階段やジャンプを避ける、嫌がる
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運動後に後ろ足がつらそうに見える
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歩くスピードが遅くなった
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後ろ足の筋肉が細くなる
症状は軽度〜重度までさまざまで、成長とともに進行することがあります。
🩺 診断方法
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触診で股関節の緩み・痛みを確認
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レントゲン検査で関節の形成具合、すり減り、関節炎の有無をチェック
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必要に応じて麻酔下での評価を行う場合もあります
💊 治療方法
軽度〜中等度の場合(保存療法)
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体重管理:体重が増えると関節への負担も大きくなります
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運動制限とリハビリ:筋肉を鍛えて関節の安定性をサポート
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消炎鎮痛剤やサプリメントで痛みをコントロール
重度の場合(手術適応)
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骨盤を整える成長期手術(DPO、TPOなど)
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大腿骨頭切除術:骨頭を取り除くことで痛みを軽減
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人工股関節置換術(THR):整形外科専門の高度医療
✳️ 手術の選択は年齢・体格・症状の重さ・生活環境などによって異なります。
当院では、整形外科の手術や専門病院への紹介も対応可能です。
🏡 おうちでのケア
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床に滑り止めマットを敷く
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段差を減らす/ステップを設置する
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水中トレッドミルなどのリハビリも有効
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成長期は無理なジャンプや激しい運動を避ける
💬 最後に
股関節形成不全は、早期に気づいて対処すれば進行を抑えられる病気です。
「ちょっと歩き方がおかしい」「お尻が左右に揺れてるかも?」と思ったら、ぜひご相談ください。
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