🍽️【食欲不振、腹部膨満感、嘔吐…それ、胆嚢粘液嚢腫かもしれません】
胆嚢粘液嚢腫について
こんにちは、ガレン動物病院です。
今回は、犬や猫に見られる胆嚢の疾患、胆嚢粘液嚢腫についてご紹介します。
🩺 胆嚢粘液嚢腫とは？
胆嚢粘液嚢腫は、胆嚢内に粘液が溜まり、膨らむことによって形成される疾患です。
通常、胆嚢は胆汁を貯める袋状の臓器ですが、何らかの理由で胆汁が正常に排出されず、胆嚢内に粘液が蓄積します。これが胆嚢の壁を圧迫し、胆嚢の機能不全を引き起こすことがあります。胆嚢粘液嚢腫は、比較的珍しい疾患ですが、進行すると胆嚢の破裂や胆嚢炎を引き起こす可能性があります。
📌 胆嚢粘液嚢腫は、胆嚢の慢性的な炎症や閉塞が原因となることが多く、早期の発見と治療が重要です。
🐶🐱 どんな子に多いの？
-
高齢の犬や猫（年齢と共に胆嚢の機能が低下し、疾患のリスクが増加します）
-
肥満の犬や猫（胆嚢への負担が大きくなることがあります）
-
胆嚢に異常がある動物（胆石や胆管閉塞など、胆嚢に問題がある場合）
-
小型犬種（特にシーズーやヨークシャーテリア、ダックスフンドなど）
📌 主な症状
-
食欲不振や体重減少
-
嘔吐（消化不良や胆嚢内の異常が原因となる）
-
腹部膨満感（胆嚢が膨らむことにより、腹部が膨らむことがある）
-
黄疸（皮膚や目が黄色くなる、肝臓の機能低下による）
-
元気がない、活動量の低下
-
便が白っぽい（胆汁が腸に正常に排出されず、便の色が正常でなくなることがある）
-
お腹を触ったときに痛がる（胆嚢の腫れによって腹部に圧痛が生じることがある）
📌 胆嚢粘液嚢腫が悪化すると、胆嚢破裂や胆嚢炎を引き起こし、急性の腹膜炎を引き起こすことがあります。早期に治療することが重要です。
🩺 診断と検査
-
視診と触診：腹部の膨満感や圧痛を確認します
-
血液検査：肝臓の酵素（ALTやAST）、ビリルビン値を調べ、胆嚢の異常を確認します
-
超音波検査：胆嚢の状態を確認し、胆嚢粘液嚢腫の有無を調べます
-
レントゲン検査：腹部の構造を確認し、異常がないか調べます
-
CTスキャンやMRI：胆嚢の詳細な状態を確認するために使用されることがあります
-
胆嚢造影：胆嚢内の異常を調べるために行われることがあります
💊 治療方法
✅ 薬物療法
-
抗炎症薬（胆嚢の炎症を抑えるために使用）
-
抗生物質（胆嚢内に細菌感染がある場合に使用）
-
胆汁の流れを促進する薬（胆嚢の機能をサポートするため）
✅ 食事管理
-
低脂肪食（胆嚢に負担をかけないように、低脂肪の食事を与える）
-
消化に優しい食事（高繊維の食事で胆嚢への負担を軽減する）
✅ 外科的治療
-
胆嚢摘出手術（重度の場合、胆嚢を摘出する手術が行われることがあります）
-
胆嚢ドレナージ（胆嚢内の粘液や胆汁を排出するために、ドレナージが必要となることがあります）
🕰 予後と注意点
| 状況 | 備考 |
|---|---|
| 軽度の胆嚢粘液嚢腫 | 食事管理と薬物療法で回復することが多い |
| 重度の場合 | 手術が必要で、術後の経過観察が重要 |
| 再発のリスク | 定期的な診察と治療が必要です |
📌 胆嚢粘液嚢腫は、胆嚢が破裂する前に早期発見し、治療を行うことが非常に重要です。
🏠 ご家庭でのケア
-
食後は安静にさせ、過度な運動を避ける
-
低脂肪・高繊維の食事を与え、胆嚢の負担を軽減する
-
水分補給をしっかり行い、脱水症状を防ぐ
-
ストレスを避ける生活環境を整える（ストレスが胆嚢に悪影響を与えることがある）
-
定期的に健康診断を受け、胆嚢の状態をチェックする
💬 まとめ
胆嚢粘液嚢腫は、胆嚢に粘液が溜まり、胆嚢の機能が低下する病気です。
早期に診断し、適切な治療を行うことで症状を改善し、胆嚢の破裂を防ぐことができます。
「食欲不振」「腹部膨満感」「黄疸」などの症状が見られた場合は、早めにご相談ください。
📞 ご予約・お問い合わせはこちら
ネット予約 ▶︎https://5.mfmb.jp/mobile/index.php?PHPSESSID=578pnba6ipr9e0ko5igj8dkt70&clinic_number=900991
電話 ▶︎055-972-6770
ガレン動物病院
静岡県駿東郡清水町八幡61-1
対応エリアのご案内
ガレン動物病院は、三島市・沼津市・函南町・長泉町・伊豆市・裾野市・御殿場市・富士市・富士宮市・静岡市・箱根町など、静岡県・神奈川県東部エリアからも多くの飼い主様にご来院いただいています。
ペットの症状やお困りごとがありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。