🐾「最近、なんとなく元気がない…?」
肝臓腫瘍(かんぞうしゅよう)について
こんにちは、ガレン動物病院です。
「食欲が少し落ちてきた」
「寝ている時間が増えた」
「血液検査で“肝臓の数値”が高いと言われた」
そんな時に隠れていることがあるのが、**肝臓腫瘍(かんぞうしゅよう)**です。
🧬 肝臓腫瘍とは?
肝臓にできる「しこり・できもの」で、
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肝臓の細胞ががん化した“原発性肝腫瘍”
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他の臓器から転移してきた“転移性肝腫瘍”
の2つに分けられます。
📌 特に犬では原発性(肝細胞癌など)、猫では転移性腫瘍が多いとされています。
🐶🐱 どんな子に多い?
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中高齢(8歳以上)の犬・猫
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過去に他のがんを患ったことがある子
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肝酵素(ALT・ASTなど)の値が上がっている子
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「健康診断のエコーで偶然見つかった」というケースも多数
📌 よくある症状
肝臓は「沈黙の臓器」と言われ、大きくなるまで症状が出にくいのが特徴です。
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なんとなく元気がない
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食欲の低下
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嘔吐、下痢
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体重減少
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お腹が張って見える(腫瘍や腹水の影響)
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黄疸(白目や歯ぐきが黄色くなる)
📌 肝臓は再生能力が高いため、7割以上がダメージを受けるまで症状が出ないこともあります。
🩺 診断方法
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血液検査:肝酵素(ALT・ALPなど)、貧血、栄養状態などをチェック
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超音波検査:腫瘍の位置・大きさ・数を確認
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X線・CT検査:他臓器との関係や転移の有無を確認
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細胞診や生検:腫瘍のタイプ(良性・悪性)を確定診断するために必要です
💊 治療方法
✅ 外科手術(肝葉切除)
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単発で切除可能な場合は第一選択肢
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犬の原発性肝腫瘍(特に肝細胞癌)は、手術で根治できる可能性が高い腫瘍です
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猫では多発性や転移性のことが多く、手術が難しいケースもあります
✅ 内科的管理・緩和ケア
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手術が難しい場合は、抗がん剤・ステロイド・肝保護剤などで進行を抑えつつ、生活の質(QOL)を維持する治療を行います
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食事療法やサプリメントの併用も効果的です
🕰 予後(寿命)の目安
腫瘍タイプ | 特徴・予後 |
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肝細胞癌(犬) | 切除できれば長期生存も可能(1年以上) |
胆管癌 | 転移しやすく、数ヶ月程度で進行することも |
転移性腫瘍 | 原発部位による。治療の難易度は高め |
良性腫瘍 | 定期観察で済むケースも(血管腫、嚢胞など) |
💬 まとめ
肝臓腫瘍は、気づいた時にはかなり進行していることもある病気です。
でも、早期に見つけられれば外科手術で治る可能性もある腫瘍です。
「なんとなく元気がない」「健康診断で肝臓の数値が高かった」
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