🍽️【血尿、頻尿、排尿時の痛み…それ、猫の特発性膀胱炎かもしれません】
猫の特発性膀胱炎について
こんにちは、ガレン動物病院です。
今回は、猫に多く見られる膀胱の疾患、特発性膀胱炎についてご紹介します。
🩺 特発性膀胱炎とは?
特発性膀胱炎は、原因がはっきりしない膀胱の炎症で、主にストレスや環境の変化が引き金となることが多い疾患です。
特発性膀胱炎は、尿路に細菌感染や結石が見当たらないにもかかわらず、膀胱に炎症を引き起こし、血尿や頻尿、排尿時の痛みなどの症状を引き起こします。この疾患は、猫が特にストレスを受けやすいことから、ストレスの多い環境にある猫に多く見られます。
📌 特発性膀胱炎は原因が不明なため、ストレスが主な原因と考えられており、環境改善とともに治療が行われます。
🐱 どんな猫に多いの?
-
ストレスを感じやすい猫(飼い主が多忙で放置されている、環境に変化があった、引越しなどの原因でストレスが増加)
-
室内飼いの猫(他の動物や人との接触が少なく、ストレスを感じやすい)
-
高齢の猫(免疫力が低下し、膀胱炎を引き起こしやすい)
-
過去に膀胱炎を経験した猫(繰り返し膀胱炎にかかることが多い)
-
肥満猫(尿路に負担をかけ、膀胱炎が起きやすくなる)
📌 主な症状
-
頻尿(トイレに頻繁に行くが、尿が少ない場合が多い)
-
血尿(尿に血が混じることがある)
-
排尿時の痛み(尿を出す際に痛がる、または鳴くことがある)
-
お腹を触ると痛がる(膀胱の炎症で圧痛が生じることがある)
-
元気がない、食欲不振
-
尿を少量しか排出しない(尿道や膀胱に圧力がかかり、十分に尿を出せないことがある)
-
多飲・多尿(膀胱炎の影響で尿の排出が正常でないため、水をたくさん飲んで多尿になることがある)
📌 特発性膀胱炎は慢性化することがあり、繰り返し発症することがあります。症状が長引く場合は、早期に治療を行うことが重要です。
🩺 診断と検査
-
尿検査:尿中の血液、細菌、結晶の有無を確認します。特発性膀胱炎の場合、尿検査で細菌や結石が見つからないことが特徴です。
-
超音波検査:膀胱の状態を確認し、結石やポリープ、腫瘍の有無を調べます。
-
レントゲン検査:膀胱内の結石や異常を確認します。
-
尿培養:細菌が尿路に感染していないかを調べ、感染症が原因でないことを確認します。
-
血液検査:腎機能や炎症の程度を調べるために使用します。
💊 治療方法
✅ 薬物療法
-
抗炎症薬(膀胱の炎症を抑えるために使用)
-
鎮痛薬(排尿時の痛みを和らげるために使用)
-
抗ストレス薬(ストレスが原因とされるため、ストレス軽減薬を使用することがあります)
✅ 食事管理
-
尿路用療法食(膀胱炎を予防し、尿のpHを調整する食事)
-
高繊維食(膀胱内での細菌や結晶の蓄積を防ぐために使用)
✅ 環境改善
-
ストレス管理(猫が安心できる環境を整え、過度なストレスを減らすことが重要です)
-
複数のトイレを用意(猫が安心して排尿できる環境を提供するために、トイレを複数設置することが有効です)
-
キャットタワーや遊び場の提供(猫がストレスを発散できる環境作りをサポートします)
-
適切な室温の調整と静かな環境(猫は静かな場所で安心して過ごすことが重要です)
🕰 予後と注意点
状況 | 備考 |
---|---|
軽度の特発性膀胱炎 | 食事管理や薬物療法、環境改善で回復することが多い |
重度の場合 | 慢性化することがあり、再発防止のために継続的な治療が必要です |
再発のリスク | ストレスや環境の変化によって再発することがあるため、日常生活の管理が重要です |
📌 特発性膀胱炎は、ストレスが引き金となることが多いため、環境改善と早期治療が予後に大きな影響を与えます。
🏠 ご家庭でのケア
-
水分補給をしっかり行い、尿路の健康をサポートする
-
ストレスを減らすために、猫がリラックスできる静かな場所を提供する
-
適切なトイレ環境を整える(複数のトイレを用意する)
-
療法食を与え、膀胱炎の再発を予防する
-
定期的な健康診断で膀胱の状態をチェックする
💬 まとめ
特発性膀胱炎は、ストレスや環境の変化が原因で膀胱に炎症を引き起こす疾患です。
早期に治療を行い、環境改善をすることで症状の改善が期待できます。
「頻尿」「血尿」「排尿時の痛み」などの症状が見られた場合は、早めにご相談ください。
📞 ご予約・お問い合わせはこちら
ネット予約 ▶︎https://5.mfmb.jp/mobile/index.php?PHPSESSID=578pnba6ipr9e0ko5igj8dkt70&clinic_number=900991
電話 ▶︎055-972-6770
ガレン動物病院
静岡県駿東郡清水町八幡61-1
対応エリアのご案内
ガレン動物病院は、三島市・沼津市・函南町・長泉町・伊豆市・裾野市・御殿場市・富士市・富士宮市・静岡市・箱根町など、静岡県・神奈川県東部エリアからも多くの飼い主様にご来院いただいています。
ペットの症状やお困りごとがありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。