🫁【急に呼吸が苦しそうに…?命に関わる“気胸”とは】
気胸(ききょう)について
こんにちは、ガレン動物病院です。 今回は、犬や猫にも起こる呼吸の緊急疾患、**気胸(ききょう)**についてご紹介します。
🫁 気胸とは?
気胸とは、肺の外側(胸腔)に空気が漏れ出し、肺がしぼんでしまう状態のことです。
正常な状態では肺は胸腔内で膨らんでいますが、空気が漏れてしまうことで膨らめなくなり、呼吸困難を引き起こします。
🐶🐱 どんなときに起こるの?
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外傷(交通事故、転落、噛まれるなど)
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肺のう胞の破裂(自然気胸)
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肺腫瘍や感染による肺の損傷
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肺の過膨張、慢性肺疾患
📌 特に猫では、肺のう胞が破れて自然に気胸が起こるケースもあります。
📌 主な症状
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急に呼吸が速く、浅くなる
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首を伸ばして呼吸する(努力性呼吸)
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パンティング(口を開けてハァハァ)
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舌や粘膜が紫色(チアノーゼ)
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動きたがらない、ぐったりする
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胸の左右差(外傷時)
📌 発症は突然。進行が速いため、早期対応が命を救います。
🩺 診断と検査
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聴診:呼吸音の異常(消失、減弱)
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胸部レントゲン検査:肺のしぼみ、空気の貯留確認
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超音波検査:肺の動きと空気の有無
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酸素飽和度(SpO2)測定
💊 治療法
✅ 緊急処置
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酸素吸入(酸素室またはカニューレ)
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胸腔穿刺(空気の除去)
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持続的な排気処置(ドレーン設置):繰り返す場合に有効
✅ 原因疾患の治療
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肺のう胞や腫瘍 → 外科的切除(肺葉切除)
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感染 → 抗生剤・支持療法
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慢性気胸 → 内科管理+定期的処置
🕰 予後について
タイプ | 経過 |
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単純気胸 | 胸腔穿刺で改善し、数日で回復することも |
自然気胸(再発あり) | 外科治療で根治も可能、再発に注意 |
緊張性気胸 | 生命の危機。早期処置が不可欠 |
🏠 ご家庭での注意点
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呼吸の変化に敏感に気づく(浅く速い・音が大きい)
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胸部外傷がある場合、受傷直後〜数時間は特に注意
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既往歴がある子は「再発の可能性」を意識して早めの診察を
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安静第一。興奮・運動・暑さは避ける
💬 まとめ
気胸は、突然起こる命に関わる呼吸の異常です。 でも、すぐに気づいて処置できれば、多くの子が回復可能です。
「急に息が荒くなった」「動けないほど苦しそう」 そんな時はすぐに動物病院へ!
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ガレン動物病院では、呼吸器疾患や緊急症状にも対応しています。 「ちょっと変かも?」と思ったときは、お早めにご相談ください。