💪 歩けない、首が上がらない…?
重症筋無力症(じゅうしょうきんむりょくしょう)について
こんにちは、ガレン動物病院です。
今回は、**わんちゃん・ねこちゃんの筋力が突然低下してしまう病気「重症筋無力症」**についてご紹介します。
「散歩の途中で動けなくなる」「ごはんを食べるとむせる」などの症状がある場合は、この病気が隠れているかもしれません。
🐶🐱こんな症状はありませんか?
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散歩や遊びの途中で座り込む・倒れ込む
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首を持ち上げられない(首下がり)
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食べ物や水を飲んだあとにむせる・吐き出す
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後ろ足や前足に力が入らない
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立っていられないが、しばらく休むと回復する
これらは、筋肉にうまく力が入らない「重症筋無力症」の特徴的なサインです。
💡重症筋無力症とは?
重症筋無力症は、神経から筋肉へ「動け」という指令がうまく伝わらなくなる自己免疫疾患です。
本来、神経の末端から放出されるアセチルコリンという物質が筋肉に届くことで体が動きます。
この受け取り口(アセチルコリン受容体)が自己抗体によって壊されてしまうことで、指令が伝わらず、力が入らなくなるのです。
🧬 原因と分類
重症筋無力症には以下の2つのタイプがあります:
✅ 先天性(生まれつき)
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特定の犬種(ジャックラッセル・スプリンガースパニエルなど)でまれに見られる
✅ 後天性(成犬になってから)
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自己免疫によって発症するケースが大半
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胸腺腫(きょうせんしゅ)という腫瘍が原因となることもあります
🔍どうやって診断するの?
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血液検査(アセチルコリン受容体抗体の測定)
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胸部レントゲン・エコー検査(胸腺腫の確認)
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テンシロンテスト(診断薬を使った反応検査)※必要に応じて実施
症状が日によって変わったり、疲れやすかったりするため、飼い主さまの観察と記録も診断に重要です。
💊治療方法は?
症状や重症度に応じて、以下の治療を行います:
✅ 内科治療(基本)
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抗コリンエステラーゼ薬:神経伝達を助ける薬
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免疫抑制剤(ステロイドなど):自己抗体の働きを抑える
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誤嚥対策としての食事の工夫:ドロッとした流動食に変更など
✅ 外科治療(胸腺腫がある場合)
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胸腺腫が確認された場合は、手術による摘出が必要です
(専門施設をご紹介する場合もあります)
🛡️生活で気をつけること
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無理な運動は控える(疲労が悪化要因に)
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誤嚥による肺炎の予防が非常に重要です(食事姿勢・形状に配慮)
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こまめな休憩とストレスの少ない生活環境を意識しましょう
💬 最後に
重症筋無力症は、正しく診断・治療を行えば日常生活を送ることができる病気です。
「なんとなく元気がない」「すぐに疲れる」「吐き戻しが多い」などの変化を感じたら、早めの受診をおすすめします。
私たちは、わんちゃん・ねこちゃんの生活の質を守る治療を一緒に考えていきます🐾
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