FIPについて

🐱 猫伝染性腹膜炎（FIP）とは？

〜「治らない病気」から「治せる病気」へ〜

FIP（猫伝染性腹膜炎）は、猫コロナウイルスの突然変異によって起こる、進行性かつ致死的な病気です。
発症すると腹水・胸水・高熱・神経症状などを伴い、かつては「治らない病気」とされてきました。

しかし現在では、抗ウイルス薬の進歩により、早期発見と治療で回復する猫も増えています。

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📷 FIPのエコー画像（治療前・治療後）

画像は、FIPと診断された猫ちゃんの腹部エコー画像の比較です。

🔎 左：治療前
腹腔内に**大量の腹水（黒く抜けた部分）**が認められます。内部には粒状の沈渣（しんさ）も確認され、典型的なFIPの所見です。

🔎 右：治療後
腹水は完全に消失し、臓器の輪郭が明瞭に見えるようになりました。臨床症状も改善し、体調・食欲ともに回復傾向です。

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🧪 FIPの主な症状と診断

【症状】

• 元気消失・食欲不振

• 高熱（抗生剤に反応しない）

• 腹水・胸水（お腹が膨れる、呼吸が苦しい）

• 黄疸、貧血

• 進行すると神経症状（ふらつき・痙攣）を起こすことも

【検査】

• 血液検査（炎症・貧血・グロブリン値）

• 超音波検査（腹水・胸水の確認）

• PCR検査やFCoV抗体価

• 腹水・胸水のタンパク濃度や細胞成分分析

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💊 FIPの治療

現在当院では、FIPに有効とされる抗ウイルス薬（GS-441524関連薬）を取り扱っており、
早期治療で完治を目指せる症例も増加しています。

治療は60〜84日間の連続投与が基本で、定期的な血液検査と体調管理が不可欠です。

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✅ まとめ

FIPは確かに重い病気ですが、早期発見と適切な治療によって、希望の持てる時代になっています。

「最近元気がない」「お腹が張ってきた」「熱が下がらない」などの症状が見られたら、
すぐに動物病院で検査を受けましょう。

 

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