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蛋白漏出性腸症

🐶 犬の蛋白漏出性腸症(PLE)とは?

〜お腹に水がたまる?その裏にある「腸の異常」〜

「ずっと下痢が続いている」
「最近お腹がふくらんできた気がする」
「血液検査でアルブミンが低いと言われた」

そんなときに疑われる病気のひとつが、**蛋白漏出性腸症(PLE)**です。

これは、腸に異常が起こることで血液中のたんぱく質が腸内へ漏れ出し、
結果として体にさまざまな不調が起こる慢性消化器疾患です。


📷 腹水がたまった症例のエコー画像

 

🔍 上の画像は、PLEの犬で実際に撮影された腹部の超音波検査画像です。
ASCITES(腹水)」と示されている黒い部分が、**お腹の中にたまった液体(腹水)**です。

この腹水の原因の一つが、血液中のアルブミン(たんぱく質)が極端に減っていること。
アルブミンが減ると、血管の中の水分を保持できずに、水分が腹腔内にしみ出してしまうのです。


🧠 PLEってどんな病気?

蛋白漏出性腸症(PLE)は、
腸の内側にあるリンパ管が異常になったり、慢性の炎症が続いたりすることで、血液中のアルブミンなどのたんぱく質が漏れ出してしまう病気です。

📌 腎臓・肝臓が正常なのに、血液中のアルブミンが低い場合は腸の異常が疑われます。


👀 主な症状

  • 長引く下痢・軟便

  • 食欲不振・体重減少

  • 顔や足、お腹のむくみ(浮腫)

  • お腹がふくらむ(腹水)

  • 元気がない、寝てばかりいる

📌 下痢が軽度でも、血液検査でアルブミンが低ければ注意が必要です。


🩺 診断の流れ

  • 血液検査:アルブミン、総たんぱく、コレステロールの低下など

  • 超音波検査:腸壁の異常やリンパ管の拡張、腹水の確認

  • 便検査:寄生虫や細菌性疾患の除外

  • 必要に応じて内視鏡検査・生検

📌 他の原因(腎臓・肝臓・腫瘍など)を除外する「除外診断」が大切です。


💊 治療と管理方法

PLEの治療は原因・重症度によって変わります

主な治療法:

  • 低脂肪・高消化性の療法食(消化器サポートなど)

  • ステロイドなどの免疫抑制剤

  • 抗生剤(二次感染対策)

  • ビタミンB12やプロバイオティクスなどのサポート栄養素

  • 浮腫・腹水に対しての利尿剤や点滴治療

📌 症状が安定しても、治療と管理を継続することが再発予防のカギです。


🛡 飼い主さんができること

  • 療法食の継続(間食・おやつは要注意)

  • 排便・食欲・元気の観察記録

  • 定期的な体重・お腹の張りのチェック

  • こまめな血液検査とエコーによる経過確認


✅ まとめ

蛋白漏出性腸症は、見逃されやすいけれど、放置すると命に関わる病気です。
慢性的な下痢、体重減少、お腹のふくらみなど、ちょっとしたサインを見逃さず、
早めの検査・治療が症状改善の第一歩になります。

 

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