
🐱 猫の乳腺繊維腺腫様過形成とは?
乳腺繊維腺腫様過形成(にゅうせんせんいせんしゅようかけいせい)は、猫の乳腺に発生する良性の腫瘍の一種です。この病気は、乳腺の組織が異常に増殖することによって発生し、通常は痛みを伴わず、ゆっくりと進行することが特徴です。繊維腺腫様過形成は、主に成猫に見られ、特に未避妊の雌猫に多く発生します。🐾
写真は乳腺繊維腺腫様過形成と診断された雌の猫さんです。
乳腺が大きく腫れており、出産後から発症したようです。
⚠️ 乳腺繊維腺腫様過形成の症状
乳腺繊維腺腫様過形成は、初期段階では目に見える症状が少なく、進行するまで気づかないことがよくあります。主な症状は以下の通りです:
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乳腺の腫れ:乳腺に腫れが現れ、触ると硬く感じることがあります。腫瘍の部分が痛みを伴うことは少ないですが、腫れが大きくなることがあります。
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しこりの出現:乳腺にしこりができ、見た目にも膨らみが感じられることがあります。しこりは柔らかいことが多いですが、進行すると硬くなることがあります。
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乳腺の膨張や変形:しこりが大きくなると、乳腺が膨らんだり、形が不自然に変形することがあります。
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排尿や食欲の変化:腫瘍が進行して近くの器官に影響を及ぼすことがありますが、これはまれです。
🧬 乳腺繊維腺腫様過形成の原因
乳腺繊維腺腫様過形成の正確な原因は不明ですが、いくつかの要因が関与していると考えられています:
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ホルモンの影響:特に、未避妊の雌猫に多く見られ、エストロゲン(雌性ホルモン)が乳腺の異常な増殖を引き起こすことが原因となることがあります。これが腫瘍の発生を促進する要因の一つです。💉
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遺伝的要因:乳腺に関連する遺伝的な素因が関与している可能性もあり、特定の品種で多く見られることがあります。
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年齢:成猫、特に5歳以上の猫で発生することが多いです。若い猫ではあまり見られません。
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未避妊の雌猫:避妊手術を受けていない雌猫に発生しやすいです。避妊によりホルモンバランスが安定し、発症リスクが低くなります。
🩺 乳腺繊維腺腫様過形成の診断方法
乳腺繊維腺腫様過形成の診断は、獣医師による触診や検査を通じて行われます。主な診断方法は以下の通りです:
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病歴の確認:猫の年齢、性別、避妊歴などを確認し、乳腺にしこりや腫れがあるかを調べます。
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触診と視診:腫れやしこりを確認し、腫瘍が良性か悪性かを見極めるために触診や視診を行います。
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超音波検査:腫瘍の大きさや内部の状態を調べるために、超音波を使用することがあります。
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細胞診:腫瘍からサンプルを取り、顕微鏡で細胞の状態を調べて良性か悪性かを判断します。
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X線検査:腫瘍が他の部位に転移していないかを確認するために、X線検査を行うことがあります。
💊 乳腺繊維腺腫様過形成の治療方法
乳腺繊維腺腫様過形成は良性の腫瘍であるため、通常は積極的な治療が必要ですが、進行することは稀です。治療方法は以下の通りです:
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外科的摘出:腫瘍が大きくなった場合や猫が不快に感じている場合、外科的に腫瘍を摘出する手術が行われます。これにより、腫瘍の再発を防ぐことができます。
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ホルモン療法:ホルモンが関与しているため、ホルモンを調整する治療法が行われることもあります。
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定期的なモニタリング:腫瘍が良性の場合は、経過観察を行い、定期的に獣医師に診てもらうことで、腫瘍が大きくならないようにします。
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避妊手術:未避妊の雌猫には、避妊手術が推奨されることがあります。避妊することでホルモンバランスが安定し、再発リスクが低くなります。
🐾 予防と管理
乳腺繊維腺腫様過形成を完全に予防する方法はわかっていませんが、以下のような対策でリスクを減らすことができます:
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避妊手術を行う:未避妊の雌猫に多く見られるため、避妊手術を早期に行うことで発症リスクを低減することができます。
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定期的な健康チェック:猫の乳腺を定期的に確認し、腫れやしこりを早期に発見することが大切です。
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栄養バランスの取れた食事:健康的な体重とバランスの取れた食事を維持することで、ホルモンの影響を最小限に抑えることができます。
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ストレス管理:ストレスが免疫に影響を与えることがあるため、猫がリラックスできる環境を提供することも重要です。
🏥 まとめ
乳腺繊維腺腫様過形成は、猫に見られる良性の腫瘍であり、早期の発見と治療により、猫の健康を守ることができます。定期的な健康チェックや避妊手術を行うことで、リスクを軽減することが可能です。もし愛猫に乳腺の腫れやしこりが見られた場合は、早めに獣医師に相談しましょう!🐾
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