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犬や猫の鼻腔内腫瘍とは?くしゃみ・鼻血の裏に潜む病気

🐶🐱 鼻腔内腫瘍とは?~くしゃみ・鼻血の陰に潜む病気~

「最近、くしゃみが増えた」「鼻血が出る」「顔の片側が腫れてきた」…
こういった症状が続いている場合、鼻腔内腫瘍が隠れている可能性があります。

鼻腔内腫瘍は、犬や猫の鼻の奥(鼻腔や副鼻腔)にできる腫瘍で、良性と悪性がありますが、特に中~高齢の動物では悪性腫瘍の割合が高い傾向があります。

 

上の写真は実際に当院に受診された猫さんです。

鼻腔内腫瘍が肥大化したことで、顔面が重度に膨張してしまっています。

 


🔍 こんな症状はありませんか?

鼻腔内腫瘍で見られる主な症状:

  • くしゃみが続く(ときに激しい連発)

  • 鼻水が止まらない(透明〜粘り気・膿混じり)

  • 鼻血が出る(特に片側性が多い)

  • 鼻の通りが悪く、呼吸音が変わる(ゴロゴロ、ブーブー)

  • 顔の片側が腫れる/ゆがむ

  • 目の下が腫れてくる(涙が増える・目が飛び出して見える)

  • 食欲や元気の低下

初期症状はくしゃみや鼻水程度で、風邪と間違われることもありますが、症状が片側に限局して続く・進行する場合は、腫瘍性疾患の可能性があります。


🧬 鼻腔内腫瘍の原因と種類

犬や猫の鼻腔内にできる腫瘍には以下のような種類があります:

  • 腺癌(せんがん):犬に最も多く見られる悪性腫瘍

  • 扁平上皮癌:猫にやや多く見られるタイプ

  • リンパ腫:猫に比較的多い血液由来の腫瘍

  • 良性ポリープ:慢性炎症により発生することもあります(特に猫)

  • 繊維肉腫・骨肉腫:鼻の奥の骨にできる悪性腫瘍

特に中高齢で発症することが多く、ダックスフンドやゴールデン・レトリーバー、猫では高齢の雑種猫で比較的多く報告されています。


🩺 どうやって診断するの?

鼻腔内腫瘍は初期段階では外からは見えにくい場所にできるため、診断には以下の検査が必要です:

  1. 視診・触診:顔面の左右差、鼻水の性状、目の状態などをチェック

  2. レントゲン検査:鼻腔や副鼻腔の骨の変形や腫れを確認

  3. CT検査:腫瘍の広がりや深部の様子を詳しく評価

  4. 内視鏡検査(鼻腔鏡):腫瘍の視認や生検のために実施

  5. 細胞診・組織生検:採取した組織で腫瘍の種類を確定

CT検査は特に診断に有効で、治療計画を立てる上でも非常に重要です。


💊 治療はできるの?どんな選択肢がある?

鼻腔内腫瘍の治療は、腫瘍の種類・進行度・全身状態によって異なります。

🎯 主な治療法:

  • 放射線治療:最も効果が期待できる治療法。腫瘍を小さくして症状を和らげることができます。

  • 外科手術:腫瘍の場所によっては摘出可能なケースもありますが、難易度は高めです。

  • 抗がん剤治療:リンパ腫などに対しては有効な場合があります。

  • 対症療法:完治が難しい場合でも、鼻詰まり・くしゃみ・出血を軽減するための内服薬などを用いることで、生活の質(QOL)を保つことができます。


🐾 飼い主さんにできること

  • 片側のくしゃみ・鼻水・鼻血は早めに動物病院へ

  • 慢性的な呼吸音の変化にも要注意

  • 高齢期は定期健診で異変を早期発見

鼻腔内腫瘍は、早期発見・早期治療で生活の質を守れる可能性が高まります。
気になる症状があれば、早めの受診をおすすめします。


 

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