
〜黒い耳垢がたくさん…それ、“耳ダニ”かもしれません〜
「耳掃除しても、すぐに真っ黒になる」
「かゆがって耳をかいている」
そんなとき、猫の耳疥癬=耳ダニ感染が疑われます。
今回は、黒い耳垢が多量に認められた猫ちゃんに対し、耳垢検査を実施したところ、
**耳ダニ(ミミヒゼンダニ)**が顕微鏡で確認された症例をご紹介します。
👂 耳疥癬
耳疥癬とは、耳の中に寄生するダニ(耳ヒゼンダニ)が引き起こす皮膚疾患です。
猫同士の接触や、母子間・同居動物との間でうつることがあります。
※完全室内飼いでも、子猫のときの感染が残っていたり、保護猫などからうつることもあります。
🔍 よく見られる症状
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黒〜茶色い耳垢(乾いた土のような見た目)
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強いかゆみで耳をかく、頭を振る
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耳の内側や外耳道の赤み・ただれ
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子猫や若齢猫での発症が特に多い
放置してしまうと、外耳炎や中耳炎、皮膚の自傷による出血・細菌感染を引き起こすこともあります。
📋 診断方法
耳ダニは、綿棒で採取した耳垢を顕微鏡で観察することで確認できます。
今回の猫ちゃんも、耳掃除時に異常な耳垢が多くみられたため検査を行い、耳ダニを検出しました。
🔬 顕微鏡では、脚を動かして活発に動いている耳ダニを直接観察できます。
🩺 治療とケア
耳疥癬の治療には、以下のような方法があります:
✅ 駆虫薬の使用(滴下・注射など)
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レボリューション®、アドボケート®、ブロードライン®などのスポットタイプ
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状態により複数回の投与が必要です
✅ 耳の洗浄
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黒い耳垢を除去し、薬剤が行き渡りやすいようにします
✅ 同居猫・犬もチェック!
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耳ダニは感染力が強く、他の動物にも広がる可能性があるため、同居動物も同時に治療・検査することが推奨されます。
🐾 予防と再発防止のポイント
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定期的な耳のチェックと清掃
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完全室内飼いでも、保護猫や外から来た動物と接触があった場合は注意
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他の皮膚病(ノミ・マダニ・真菌など)と合併していることもあるため、皮膚全体の観察も大切です
💬 「黒い耳垢=ただの汚れ」ではありません!
耳ダニはしっかり治療すれば完治可能な病気です。
しかし放置すれば、猫にとって大きなストレスや合併症の原因にもなります。
「いつもより耳が汚れている」「かゆそうにしている」など、
少しでも気になる症状があれば、お早めにご相談ください😊
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