
👁️ 網膜剥離ってどんな病気?
網膜剥離とは、目の奥(眼底)にある「網膜」という膜状の組織が、眼球の内側からはがれてしまう病気です。
網膜は光を受け取り、視神経へと伝える大切な感覚器。
剥がれてしまうと、光が届かず視覚を失ってしまうため、早期発見・治療が非常に重要です。
📸 実際の診察風景
こちらは、当院で網膜剥離が疑われた猫ちゃんの診察中の写真です
片目に瞳孔散大(どうこうさんだい:瞳孔が開きっぱなし)や、眼底の反射異常が見られたため、眼圧測定・眼底検査を実施しました。
🔍 主な症状
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突然の視力低下(ぶつかる、ジャンプを失敗する)
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瞳孔が開いたまま戻らない(光に反応しない)
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物音には反応するが、目が合わない
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眼振(目が揺れる)や眼圧の異常(高い/低い)
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活動量の減少・不安そうな行動
🩺 原因は?
猫の網膜剥離には、以下のような原因が関係していることがあります:
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高血圧(腎不全や甲状腺機能亢進症の合併)
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外傷(高所からの落下や頭部打撲など)
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感染症や炎症(FIP・猫白血病・トキソプラズマなど)
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腫瘍性疾患(眼内腫瘍による剥離)
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先天的な網膜疾患(稀に)
特に高齢猫・持病を持つ猫では高血圧による網膜剥離が非常に多くみられます。
🔬 診断と検査
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眼底検査(網膜の状態を確認)
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眼圧測定
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血圧測定・血液検査(腎臓病や甲状腺機能の評価)
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必要に応じて超音波検査(眼底が見えない場合)
💊 治療とその後の経過
網膜剥離の治療は、原因の早期特定とそのコントロールが第一です。
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高血圧→降圧剤の内服
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炎症→ステロイドや免疫抑制剤
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感染→抗生剤や抗ウイルス薬
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外傷や腫瘍→対症療法や眼科手術を検討する場合も
📝 剥離が軽度または一部のみであれば、治療により再付着・視力回復の可能性もあります。
ただし、完全に剥がれた状態では回復が難しくなるため、早期対応が非常に大切です。
💡 視力の変化は「行動の変化」で気づくことも!
猫は目が見えなくなっても、ひげや記憶力で行動できてしまうため、発見が遅れがちです。
以下のような様子があれば、ぜひ一度ご相談ください。
✅ 目が見えていないような動き
✅ いつもと違う目つき
✅ ぶつかる・ジャンプを失敗する
✅ 高齢で腎臓病や甲状腺の病気がある
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