
🐶【水晶体脱臼とは?】
〜視力に関わる重大な目の病気。早期発見と治療が大切です〜
「最近、目の奥が白く見える」
「眼圧が高いと言われた」
「見えにくそうにしている」
そんなとき、**水晶体脱臼(すいしょうたいだっきゅう)**という病気が隠れているかもしれません。
👁️ 水晶体脱臼とは?
水晶体とは、カメラでいうレンズの役割をする透明な組織で、
正常では目の中(虹彩と硝子体の間)に吊り糸(チン小帯)でしっかり固定されています。
しかし、何らかの原因でこの水晶体が正常な位置から外れ、
前方(角膜側)または後方(網膜側)にズレてしまう状態を「水晶体脱臼」といいます。
📸 このエコー画像から見える異常
こちらの超音波検査画像(眼球断面図)では、
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本来、虹彩と硝子体の間にあるべき水晶体が…
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眼内の深部(後方)にズレて落ちているのが確認されます。
→ 通常は黒く丸い水晶体の断面が中央にあるはずですが、
この画像では水晶体が浮いていたり沈んでいたりしており、明らかな位置異常が見て取れます。
この所見から、「後方脱臼(後部脱臼)」と診断されました。
🦠 原因として考えられること
水晶体脱臼は、以下のような要因で発生することがあります。
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✅ 原発性:遺伝的にチン小帯が弱い(例:テリア種、柴犬、猫など)
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✅ 続発性:緑内障・ブドウ膜炎・外傷・加齢などによる組織の弱化
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✅ 他:目の手術歴、眼内腫瘍など
🩺 症状と飼い主が気づくサイン
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目が白く見える
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眼球が揺れる・奥に引っ込む
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充血・痛み・しょぼしょぼする
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視力低下や失明
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突然の眼圧上昇(緑内障の合併)
※特に前方脱臼では、急性緑内障を伴って非常に強い痛みが出ることもあります。
💉 治療法と方針
脱臼の程度・視力の有無・眼圧の状態によって治療方針は変わります。
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👁️ 視力が残っている場合:水晶体の再固定や摘出手術を検討
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🔍 視力がない・緑内障を併発している場合:眼球摘出を含めた疼痛管理
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💊 内科的治療:緑内障薬・抗炎症薬・眼圧コントロールの点眼など
🐾 まとめ
水晶体脱臼は、見た目の変化だけでなく、視力や痛みに大きく影響する病気です。
特に高齢のワンちゃん・ネコちゃんや、緑内障の既往がある子は注意が必要です。
「最近、目の奥が白く見える…」
「急に見えなくなった?」
そんなときは、早めの眼科検査をおすすめします。
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