
⚡ペットが電気コードを噛んだとき~命に関わる危険な誤飲~
今回のレントゲン写真は、犬が電気コードをかじって銅線を誤食した症例です。
家庭内での誤飲事故は少なくありませんが、電線(コード)の誤食は特に危険です。
金属成分による中毒や腸閉塞、また感電による口腔内のやけどなど、
複数のリスクが重なるため、早急な受診が必要です。
⚠️ なぜ危険なのか
コードの中には、細い銅線や被覆プラスチックが入っています。
犬や猫が遊び半分で噛みちぎって飲み込んでしまうと、次のようなトラブルを起こす可能性があります👇
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銅線による胃腸の機械的な損傷・腸閉塞
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銅による金属中毒(嘔吐、下痢、黄疸など)
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コードを噛んだ時の感電や口のやけど
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ビニール被覆が腸に絡まり、腸捻転を起こす
レントゲンでは、胃や腸の中に白く写る金属線の影が確認されることがあります。
🧪 症状の例
誤食後、以下のような症状が見られたらすぐに動物病院へご相談ください。
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嘔吐・下痢
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食欲の低下
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元気がない
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よだれが多い、口の中を痛がる
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腹部を触ると痛がる
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呼吸が速い、落ち着きがない
銅線は胃や腸にとどまると穿孔(せんこう)や壊死を起こす危険があります。
見た目は元気でも、内部で損傷が進んでいることがあります。
🏥 診断と治療
診断には、レントゲン検査やエコー検査を行います。
金属はレントゲンで白く映るため、位置や量を確認して治療方針を決めます。
治療法は以下のように状況によって異なります👇
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摂取直後(数時間以内) → 嘔吐誘発で体外へ出す
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胃内に留まっている場合 → 内視鏡で摘出
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腸まで進んでいる場合 → 外科手術での摘出が必要
早期発見・早期処置であれば合併症を防げることも多いですが、
時間が経つほど危険性が増します。
🚫 自宅での対処は危険!
「様子を見よう」「吐かせてみよう」と自己判断するのは非常に危険です⚠️
針金や銅線は鋭利なため、吐かせることで食道を傷つける恐れがあります。
誤食に気づいた時点で、何をどれくらい飲んだかをできるだけ把握し、すぐに動物病院へ連絡してください。
🛡️ 予防のポイント
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電気コードにはカバーをつける
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使っていないコードは片付ける
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コンセント周りに近づけないようにする
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子犬・子猫の時期は特に注意(好奇心旺盛で噛む習性あり)
家庭内事故の多くは「少し目を離したすきに」起こります。
普段から環境を整えることで、危険を防ぐことができます。
💬 飼い主さまへのメッセージ
コードの誤食は、中毒・腸閉塞・感電など複数のリスクが重なる危険な事故です。
もし少しでも疑わしい場合は、すぐに動物病院へご相談ください。
早めの対応が、命を守る大きなカギになります🐾
🔬 獣医外科認定医(JAHA)/獣医腫瘍科認定医在籍
整形外科・腫瘍科・歯科・皮膚科などの専門診療にも対応しています。
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